ISBN:4061823337
新書 森 博嗣
講談社 ¥800
空間、
そして時間。
それらのいずれとも、
彼女は乖離していた。
『四季 春』
-------------------------------------------
生きている人間の中で、最も速い頭脳。
最も強い頭脳。
『有限と微小のパン』
-------------------------------------------
デビッド・フィンチャー監督映画『ゲーム』のレビューとして書くかどうか迷ったんですけど、こっちの画像が出たらそっちのほうがいいなあと思って。…って、どうつながるんですかって感じですね、すいません…。
先週、『四季 春』を読んでからというもの、これと同じく真賀田四季が登場する『すべてがFになる』と『有限と微小のパン』を読み返したくてしょうがなくなって。
初めて森博嗣作品として『すべてがFになる』を読んだ頃は、どうしてもこれら一連の作品に共通して登場する 真賀田四季 という人物が、私は好きになれませんでした。それどころかむしろ、気持ち悪さを感じたし、ずるいっていうか、卑怯っていうか、そんなふうにも感じていました。(きっと、萌絵がいだいているのも、これに近いものなんじゃないかしら。犀川先生だけ連れて行っちゃうしね)。
ところが、それから何年か経つうちに、加速度的に森作品が面白く感じられるように私が変わってきました。真賀田四季に対しても、同じように、嫌いじゃなくなってきた。魅力的に見えるようになってきた。なぜだろう…。でも、なんか、森作品って自分自身の成長を顧みるときの指標として丁度よく合う気がする…。
でね、最初に、映画『ゲーム』を見たときも、面白いと思えなかった…というか、見ている途中は面白かったんだけど、え、なに、そうゆーオチなの!?っていう…。あのオチを見て、バカバカしい、白けた、っていう感想を持った人って少なくないんじゃないかなあと思います。私もまあそれに近かったんですけど、その後『有限と微小のパン』を読んで、考えが変わりました。…ってこの二作品を並べて言った時点で、互いにネタバレしてしまってる気がしますが…。要するに、『有限と微小のパン』を読んで、その中で真賀田四季が語った言葉を読んでから、『ゲーム』のオチに対する考え方が変わりました。「どれほど、貴女たちの装飾が無意味で、かつ不安定な虚像なのかを理解することね」というセリフに集約されているかも知れない。つまり『ゲーム』っていう映画も、言いたいのはそういうことなのでは、と思ってみると、とても、面白い。
…ってこれ、全然『四季 春』のレビューじゃない…。
すいません…。
えっと、『四季 春』は、幼い真賀田四季の心の中で起こった、小さな死、それがもたらした大きな喪失…、そういったものをえがいた小説、だと、思います。
新書 森 博嗣
講談社 ¥800
空間、
そして時間。
それらのいずれとも、
彼女は乖離していた。
『四季 春』
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生きている人間の中で、最も速い頭脳。
最も強い頭脳。
『有限と微小のパン』
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デビッド・フィンチャー監督映画『ゲーム』のレビューとして書くかどうか迷ったんですけど、こっちの画像が出たらそっちのほうがいいなあと思って。…って、どうつながるんですかって感じですね、すいません…。
先週、『四季 春』を読んでからというもの、これと同じく真賀田四季が登場する『すべてがFになる』と『有限と微小のパン』を読み返したくてしょうがなくなって。
初めて森博嗣作品として『すべてがFになる』を読んだ頃は、どうしてもこれら一連の作品に共通して登場する 真賀田四季 という人物が、私は好きになれませんでした。それどころかむしろ、気持ち悪さを感じたし、ずるいっていうか、卑怯っていうか、そんなふうにも感じていました。(きっと、萌絵がいだいているのも、これに近いものなんじゃないかしら。犀川先生だけ連れて行っちゃうしね)。
ところが、それから何年か経つうちに、加速度的に森作品が面白く感じられるように私が変わってきました。真賀田四季に対しても、同じように、嫌いじゃなくなってきた。魅力的に見えるようになってきた。なぜだろう…。でも、なんか、森作品って自分自身の成長を顧みるときの指標として丁度よく合う気がする…。
でね、最初に、映画『ゲーム』を見たときも、面白いと思えなかった…というか、見ている途中は面白かったんだけど、え、なに、そうゆーオチなの!?っていう…。あのオチを見て、バカバカしい、白けた、っていう感想を持った人って少なくないんじゃないかなあと思います。私もまあそれに近かったんですけど、その後『有限と微小のパン』を読んで、考えが変わりました。…ってこの二作品を並べて言った時点で、互いにネタバレしてしまってる気がしますが…。要するに、『有限と微小のパン』を読んで、その中で真賀田四季が語った言葉を読んでから、『ゲーム』のオチに対する考え方が変わりました。「どれほど、貴女たちの装飾が無意味で、かつ不安定な虚像なのかを理解することね」というセリフに集約されているかも知れない。つまり『ゲーム』っていう映画も、言いたいのはそういうことなのでは、と思ってみると、とても、面白い。
…ってこれ、全然『四季 春』のレビューじゃない…。
すいません…。
えっと、『四季 春』は、幼い真賀田四季の心の中で起こった、小さな死、それがもたらした大きな喪失…、そういったものをえがいた小説、だと、思います。
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