ここまで来たら、どのくらいまでネタ続くかな(笑)。

さっきの『ラッシャ~』ですが、これを歌うアルミレーナ姫をかどわかしたのは、エルサレムのイスラーム側の魔法使い、とWikipediaには解説されていました。

エルサレム、イスラム、キリスト教、と来たらこれでしょう。『キングダム・オブ・ヘブン』。

少々ネタバレがあります。

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キリスト教対イスラム教の戦争を描いていますが、イスラム教徒を悪者にしていない。それどころか、十字軍が明らかに神の教えを曲解して悪用していると示す描写があります。そのなかでも良いキリスト教徒としての主人公バリアンを描いている、そういう映画と受け取りました。

作中で十字軍に勧誘する呼びかけとしてこんなことを言ってる人がいます。「異教徒を殺せば天国に行けます」。
イエスがそんなこと言う訳ないのは私にだってわかりますよ。
いつのまにそんなことになったのか。
小乗仏教から大乗仏教へと変遷していくうちにブッダの教えも変えられたり付け加えられたり否定されたりしていった、という話とも似てるかも。

また、籠城中、主人公が城内の死者を一か所に集めて火葬しようとするシーンがあります。疫病を防ぐためです。でも、キリスト教では火葬はタブーなんですよね?大司教だったか(まあまあ俗物)が罰が当たると言って主人公を止めます。でも、こういう状況ならば神もお許しになる筈だ、というのが主人公の解釈。
このあたりもまた、『ブッダ最期のことば』で、自分の死後に「もし欲するならば、些細な規則は廃止してもよい」と言った、のあたりが思い出されます。規則に固執して状況の変化に対応できないのは困る、という意図があったのではないかというような感じのことがテキストには書かれていました。

バッハの『マタイ受難曲』の中にもそういえば、こんな場面があって…、
イエスと弟子たちが、ある家に招かれて滞在したときに、その家の女主人(だったかな)が、高価な香油をイエスにかけてくれようとした。すると弟子の一人が「そのような贅沢をしてはいけない」と彼女を咎めるのですが、イエスは逆に「親切でしてくれているのだから咎めてはいけない」と弟子を諌めた、…というようなそんな感じの。

まあ、難解な音楽劇なんですけど…(続く)

DVDを見ました。漫画は未読。

原作と違う、ということでいろいろ声はあるようですが。

映画は映画で。

阿部寛が、家庭用のちっさい浴槽に窮屈そうに入っているのを見るだけであんなに面白いと思えるとは思わなかった。

阿部寛の顔(表情)の濃さ、その「濃さ」とギャップを感じられるアイテムやシチュエーションをどれだけ揃えられるか、みたいな、そういったところに面白さを感じる映画でした。

もう、イタリアの撮影所で現地エキストラ1000人と混じって撮られたカットでも、阿部寛の顔の濃さが負けてないどころか勝っているようにすら見えるっていう、ね。

たとえば、漫画のカットでルシウスが全裸で銭湯の表の通りに立ち尽くしていても多分、「まあ普通」なんですよね、漫画の世界だから。でも実写で阿部寛がそれをやったら全然インパクトが違う。演出するほうはそれをわかってやっていたんでしょうね。

画的な面白さは十分堪能しましたので、物語については後日漫画を読んで面白がろうかな、と思いました。


今日、急に思い立って映画『ブラック・スワン』を見てきた。

物凄く怖かった。

今日の私にはダイレクトに響いた。

この映画は、観客を怖がらせるためのホラー映画って訳じゃなくて、主人公が感じている恐怖を描き出している、そういう映画なんだけど、今日の私には、ナタリー・ポートマン演じるニナがどれほど恐ろしい思いをしているかというのが、すっごいストレートに入ってきた。

観終わって席を立つ時、若干足が震えていたほど。


ま、『白鳥の湖』もよく知っているので、話が理解しやすかったのもあるかも知んない。バレエ自体はあんまり見たことがないんだけど、バレエ漫画でよく読むネタだし、子供のころ家にレコードがあって、よく聴いたので、曲が懐かしいというか、馴染み深い感じがしたというか、そういうのもあった。

とにかく怖かったので、ブログにアクセスできてとても安心しました(笑)。
ちょっとしたきっかけがあって、『羊たちの沈黙』を見ようと思い立ったんですね。で、DVD持ってるので、探してパッケージを手に取った訳。ふと、特典映像の収録内容のとこに、未公開シーン集とかと混じって NGシーン集 って書いてあるのに気付いた!…で、本日の日記タイトルに繋がる訳です。

ほんのちょっとでしたが、面白かったです。あんな、映画本編が「戦慄のサイコ・スリラー」ってアオリがついてる怖い話なのに、だからこそちょっとしたNGで笑える。血まみれのアンソニー・ホプキンスや、銃を構えたジョディ・フォスターがセリフを言い間違えているのがなんともユーモラスです。

『武士の一分』

2007年12月31日 映画
DVD 松竹 2007/06/01 ¥3,990 山田洋次監督による『たそがれ清兵衛』『隠し剣 鬼の爪』に続く、藤沢周平原作小説の映画化。役目のため失明した下級武士を支える妻と中間、そして一分を通すため復讐に挑む侍の姿を描く。主役の武士に木村拓哉。その妻に映画初出演の壇れいが扮し、新鮮な存在感を見せている。 山田監督の作品は、一点一画を疎かにしない、きちんと…

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昨夜TVでやっていましたね。見ましたよ。
基本的には『たそがれ〜』、『隠し剣〜』の流れを汲む雰囲気ですね。もちろん、三作品とも違う話ではあるんですが、共通している構成要素が多いので――下級武士が主人公であるとか、暮らしている家の雰囲気とか、その家でのシーンが多いとか、主人公が実は剣の達人であるとか、中間(ちゅうげん;下男みたいな人のこと)がいい味出してるとか――なので、見ようによっては同じに見えちゃうかもしれないな、などと私などは思うのですが。
逆にそうなると目が行くのは役者の演技だったりしますよね。木村拓哉は思いのほか良かった。撮影はシーン順て訳じゃないんだろうけど、冒頭の失明する前はなんか庄内弁も馴染んでいないように聞こえたけど、失明した後あたりからは、庄内弁の発音の篭る感じも結構うまいし、情感もうまく出ていたと思います。そこ行くと壇れいはいまひとつ…。キムタクの前に霞んじゃったか?でも、彼女の顔立ちはホントに和風美人でいいですね。
あと、実際の庄内弁はもっと、なんていうんだろ、とにかく違いますね。でも、ホントに再現しちゃったら、観客にわからなくなってしまうから、このくらいが限度なんだろうなあと思いつつ。
まあそんな訳で。

映画見てきた

2007年12月23日 映画
このところたまに土曜出勤することもあるのですが、今回はちゃんと三連休になりました。にもかかわらず、初日の昨日はまったく何もせずに過ごしてしまったので(ほとんど1日中布団から出なかった。眠っていたか、目が醒めている時は漫画や小説をパラ見。布団から出てる時もネットやゲームくらいしかしてない状態)、さすがにまずいでしょ、先週末もだいたいそんなだったんだから!と思って無理矢理に出掛けました。

それで、『アイ・アム・レジェンド』を見ました。ウィル・スミスが人類最後の生き残りを演じるっていう、あれです。

感想を 詳細にネタバレ しつつ語ってみたいと思います。私にとってそうしたくなる映画でした。

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人類滅亡もので、「バイオハザード」的な、いかにもハリウッドらしい娯楽大作、とでも言えばいいのでしょうか。暇つぶしのために見る映画、そんな感じだと思います。生物学的、医学的な部分においてはツッコミどころ満載。凶悪なウイルスにより、感染するとほとんどは死ぬが一部の人間は凶暴なバケモノ化し人を襲うようになる、つーこのテの設定ね、白けるし、私は嫌いです(*1)。なんでウィル・スミスが最後の生き残りになっちゃったのかっていうところを予告とかあらすじを良く見ないで選んでしまったことを後悔してしまったものですが、しかしそれを排して余りあるほどウィル・スミスの演技が良かった!それと彼の相棒のわんこが素晴らしく良かった。はゆたさんなら見たら絶対に号泣するはずです。(言い切るか)。

*1;だってさ、って言い始めるとキリがないのですが。それでもこの作中では、わんこがこのウイルスに感染すると狂犬病の犬のようになる、と、ちらっと言っていたので、そこに辻褄の合うような感じが多少はします。イヌとヒトに感染するってことで。

冒頭、きっと動物園とかから逃げ出して野生化したのであろう鹿かなんかの群れが出てきて、それを狩ろうとウィル・スミス演じるネヴィルと相棒のわんこのサムが追い掛け回しているシーンが出て来ます。ウイルス災害の3年後という設定らしいので、食料の備蓄がもうなくなったんだろうかぐらいに最初は思っていたのですが、狩りに失敗して帰宅すると、ネヴィル宅の戸棚には瓶詰めやら缶詰やらどっさりあるんですよ。あれ?と思いながら見ていると、彼らは備蓄食料で食事をし、その後ネヴィルがサムを洗ってやるシーンに。セリフをよく見てみると「ちゃんと野菜も食えよ」「お前が野菜を残すのがいけないんだぞ」「じゃあこうしよう、明日は2倍の野菜を食べるんだ」。…わんこに野菜野菜って、ヘンだよね。『動物のお医者さん』には野菜好きのわんこも出てたけど(ヘンな犬の例として)。…。そっか!狩りは、サムのために肉が必要だからあんな必死こいてやってるんだね?
ウィル・スミスの演技からも、彼がどんだけサムを大切にしているかがまたわかるんですよね。獲物を深追いしてサムが危険にさらされた時にネヴィルが見せる脅えの表情からもよくわかる。ゾンビが怖いっていうのとはあれは違うんだと思ったのですけど。サムを失うことが恐ろしいのだと。だってその後ゾンビ捕まえて治療してるんだから。

次、ホントにネタバレ
その時点で、あ、サムは作中で死ぬな、って思う訳ですよ。このウイルス、わんこの場合は咬まれると感染してしまうらしい。で、感染犬に襲われたご主人様を守って負傷。ネヴィルは連れ帰って治療を試みるが…、……。そのとき、サムの本名を呼ぶんですよ、「サマンサ」と。…女の子だったのか!サムっていうから男の子かと思ってたら。ただの相棒じゃない、死んだ妻のかわりであり、死んだ娘のかわりでもあり、サムを通して彼女らの面影を見ていたんじゃないだろうか。サムがいることで、まだ本当に家族を失ってしまったわけじゃない、みたいなとこあったんじゃないのかな。
ここと、この後のシーンのウィルの演技は圧巻。なんという孤独。深い悲しみと絶望がひしひしと伝わって来る。私も泣きそうになった。

もうひとつ印象にのこったのが、この後出て来る正常な人間の生存者、アナ。息子とともに現れます。どうも南米のほうから来たらしいのですが、どこから入手した情報なのか、米国のどっかの州の高地に非感染者の集落があるという。ウイルス学者でありこのウイルスのことを知り尽くしているネヴィルはそれを否定する。どうしてそんなことが信じるに足るのかと問うと彼女は「神がそう言った」と答える。自分たちが生き残ったことも、巡り会うことができたのも、神の意思である。これが神の計画なのだ。と、それを一点の曇りもなく信じていますっていうきらっきらした瞳で語るのですよね。「違う、このウイルスを作り出したのは人間だ(*2)、だから自分は戦う」と言うネヴィルの味方を私はしたい。神が、なんて理由になってないよと言いたい。こういう盲目的な神の信じ方にはなんとなく怖いというか、敬遠したい気持ちを覚える。
でも、ひとつの典型的な映画のシーンなんじゃないかという気がしました。アナのような敬虔に神を信じる女性と、ネヴィルのような人間の理知と行いに重きを置く男性。性別も重要だと思います。対極にある2人の人間をこういうふうに対峙させるっていうのが。どっちがいいとか悪いとかじゃなくて、いろいろなことをはっきりと見せてくれてわかりやすくなる気がします。

*2;この文中ではこれまで書いていませんでしたが、問題のウイルスは人為的な遺伝子操作を受けて生み出されたものです。もとはがん治療のために研究開発されたもののようですが。その研究開発を行った博士が女性であるところも「らしい」と私は感じるのですが。

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もうだいぶ書きましたね。娯楽映画にしちゃ孤独の切なさがわかり過ぎたってことと、意外に考えさせられたってことで、まだいくつか思ったことはあるのですが、書き疲れたのでこの辺でやめときます…(苦笑)。
UMD Universal Media Disc 20世紀 フォックス ホーム エンターテイメント 2005/10/07 ¥3,990 『グラディエーター』などの巨匠、リドリー・スコット監督が、12世紀を舞台に、十字軍とエルサレムの関係を史実に基づいて描いた壮大なアクション絵巻。主人公はフランスで鍛冶屋を営んでいた青年バリアンで、突然現れた父の誘いで十字軍遠征に参加した彼が、父の意志を継ぎ、エルサレムに平和をもたらすべく苦闘する。バリアンの騎士とし…

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以下 ネ タ バ レ 含みます。

私にはこれ、けっこう良かったです。事前に目にしていた酷評ほどではなかった。オーリの演技もあれでいいんだと思う。んな偉大なカリスマの話ではなく、ひとりの青年の真摯な働きを描いた話なんかなって思った。(それにしちゃ最後に成し遂げたことはデカいけど)。いまどきのヒーロー像らしい気もする。あんまりアツいタイプじゃなくて、飾り気がなく大人しめ、笑顔も少なめ、憂い系、ついでにちょっと流され侍系(?)、でも芯は頑固。

エルサレム王とサラセン軍指導者の存在感が見事で、こういう偉大な王がいた、指導者がいた、というのを見るのも歴史ものを見るときの醍醐味だと思っているのだが、それを存分に感じさせる。
てゆうかエルサレム王凄い。演じたエドワード・ノートンが凄いのか。

戦闘シーンの迫力が凄い。よく撮れてる。カラク城外での、サラセン軍の先鋒と主人公率いる守備隊との小規模だが激烈な戦闘シーンが凄い。
あと、終盤のエルサレム城壁での攻防戦も凄まじい。この時代の戦争に関する知識って、私の場合、『アルスラーン戦記』から主に得ているので、それに近い戦闘が描かれている本作は、比較的理解しやすかった。

全体的に、ちょうど私向きの映画だった。話の流れも、登場人物の心情もわかったような気がする。主人公だけじゃなく、エルサレム王とかそのほかのキャラクターも。

音楽もいい。キリスト教的な音楽とイスラム的な音楽とを効果的に使い分けている。

『グラディエーター』の時は、一番でかい戦闘が冒頭に来ていたので、…というか、『グラディエーター』はもうちょっと視点の違う話なんですよね。

この頃は、声萌えと字幕問題のお蔭で、日本語吹き替え+日本語字幕という組み合わせで見ることが多いです。もう一回見る気になったらオリジナル音声と字幕で見る。
オーリに声をあてていたのはやっぱり、聞いたことある、でもわかんねー!のパターンだったんですが、調べたら内田夕夜さんでした。『攻殻SSS』に出てましたね。割と好きな声です。ウィキとかで見てもあんまり出演データのってないですけど、吹き替えとか、多いのかな。
そんな時々声ヲタな私が、日本語吹き替えでこの映画をもう一度見た。そしたら。「あーっ、この声!聞いたことある、ある。でも全然誰だかわかんね〜〜」状態でした。…ヘタレ声ヲタ。
しかし、吹き替えで見たら(聞いたら)、字幕で釈然としなかったいくつかの疑問が解消。調べてみると、…ここでもあったんだ、戸田字幕問題。

それからグラックスというローマの議員さん(注1)。見たことある、見たことある。どっかで見たことある…。わかった〜!ブラザー・カドフェル(注2)だ!あースッキリした…ってゆーのも今回ありました。…私だけですね、こんなの。

注1:サー・デレク・ジャコビというイギリス人の俳優さん。
注2:『修道士カドフェル』という海外ミステリドラマの主人公。同じ俳優さんが演じている。BSで放送されたことがあり、わりと見てたので。

『カジノ』

2007年7月14日 映画
エロとじにあったカジノものでちょっと刺激されたと思う。『カジノ』ってまだ見てなかったと思って、この機会に鑑賞。
本作は1970〜80年代にかけて、ラスベガスでカジノ王にのしあがった男の栄光と破滅の半生を描いたドラマ映画(だと思う)。ギャンブルのスリルを感じたいのであれば『マーヴェリック』あたりを見たほうが適しているかも知れない。私の知っている範囲では。

シャロン・ストーンが凄いと思った。

以下、ネタバレ

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主人公のエースと、その昔馴染みのニッキーとの交互のモノローグで話が進み、映像がそれにくっついてんのかっつうほどモノローグが多い印象で、多少それがうるさく感じられたものの、その先どうなるのか気になって引っ張られて最後まで見ることが出来た映画だった。
エースはギャンブルの才能のある男だが、その手法は徹底した情報収集と分析、確率を知り尽くした頭脳からはじき出される当然の"結果"を得るというものである。例えばマーヴェリックみたいな、大見得ハッタリ誤魔化しが得意で茶目っ気があり強運に愛されるようなタイプではない。むしろそういった要素を持っているのは、シャロン・ストーンが演じるジンジャーのほうだと思う。とにかく可愛くて魅力的だ。全身から生気に満ち溢れたオーラを発している感じがする。そんな彼女に、理性でギャンブルをする男・エースもオチてしまう。そして二人は結婚。
しかし、ギャンブルが得意で、お金が大好き、贅沢が大好き、無駄にお金を捨てるような真似はしないはずのジンジャーにも、弱点はあった。幼馴染みだが、だらしがなくギャンブルにも弱いダメ男のレスターにどうしようもなく惚れているのだ。エースとの結婚披露パーティの最中にも控え室から泣きながら彼に電話をしてしまうほどに。お金も彼にせがままれればいくらでも渡してしまう。結婚後も彼との縁は切れないまま。そして彼女もどんどん壊れていってしまう――。ストーリーのいちばんのメインは彼女ではないが、このジンジャーの変化を演じきっているシャロン・ストーンに私は釘付けになってしまった。次第に破綻していく結婚生活の中で、彼女の輝きも徐々に失われていく。酒に溺れて鬱々とし、ドラッグに溺れてヒステリックに喚き散らす彼女は、外見こそ以前と変わらず美人だが、精彩を欠く淀んだ目つきで、芯が感じられなく、足の運びもヘンで、ピンと背筋を伸ばして立つことも出来ないような、全く魅力が感じられない女になってしまう。迫真だった。圧巻だった。シャロン・ストーンすげー!
…そんなふうに思った映画でした。

『UDON』

2007年6月11日 映画
昨年劇場で見ましたが、また見たくなってDVDを借りました。
うどん喰いてぇ!! みるとぜったいそうおもう。

ネタバレでもあり。

うどん屋のおばちゃんたちは、役者さんでなく、ほんとのうどん屋のおばちゃんらしいです。映画の最初のほうで、道に迷った主人公たちが、やっと見つけた1軒の民家。フツーの民家のような見た目の玄関を開けたら――でっかい釜に向かって黙々とうどんをゆでるおばちゃんがひとり。突然の闖入者(つか客?)に驚くでもなく「食べるんですか?あ、そう」と淡々としたあのおばちゃんがすげー印象的でした。
そのうどんが、本当うまそーなのね。

ただやっぱこの映画、ちょっと長い。いちいち大袈裟な感じがする。でもだからこそ主人公の実家の製麺所の素朴〜な雰囲気が生きるのかもね。ホームドラマ部分にはじわっと涙が出ますよ。
でもほんとにうどんが美味しそうな映画です。(結局それに集約される)。

『蝉しぐれ』

2007年5月29日 映画
DVD ジェネオン エンタテインメント 2006/04/14 ¥4,935
清流とゆたかな木立にかこまれた城下組屋敷。普請組跡とり牧文四郎は剣の修業に余念ない。淡い恋、友情、そして非運と忍苦。苛烈な運命に翻弄されつつ成長してゆく少年藩士の姿を、精気溢れる文章で描きだす待望久しい長篇傑作!
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山田洋次監督の2作(たそがれ&隠し剣)とはまた違った味わいの藤沢周平原作の映画。いいところもあったがイマイチと思うところもいくつかあり。総合的にはまあいいんじゃない、の星三つくらい?

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ネタバレあり。

あっ、ジネオンから出てるんだ、これ。道理で。(←え)
仲良し三人組の友情が厚い、いや熱いよ。「無茶だ、死にに行くようなもんだ!」「俺は行く」「ならば一緒に行く!」「駄目だ来るな!」「嫌だ、死ぬときは一緒だ!」みたいなのがあったよ。でもキャスティングが…ちょっと…。市川染五郎はまあ良いとして今田耕司とふかわりょうでは笑いは取れても萌えに欠ける。と思う。
あと、方言ではなかった。でも却って主人公の純粋な感じというか透明感をあらわすには良かったと思う。素朴とか朴訥って感じのする山田監督作品の主人公とは違う感じで。でもそれだけに、時代劇口調が出来ていない人物がいると目立つ。こう、久し振りの再会をして今どのように暮らしているのか結婚したのか子供はいるのかみたいな問いに「はい、二人います。上が男で、下が娘…」と言っているのと「未だ縁ありませず独り身でございます」では、並んで座っていたってなんかおかしいじゃん。っていうか台本そのままのセリフなの?
風景の映像は非常に美しく、よくぞ庄内で撮ってくれた!と思うのですが…、やっぱりなんか人間ドラマの描き方がもうひとつ足りない感じがしました。人間ドラマ中心で剣についての描写はあるいは少し割愛されたのかも知れませんが、このストーリーでは剣の部分もきちんと描かないと、人間ドラマが立たない…というか牧文四郎という人物が表現しきれないのではないかという感じがしました。
市川染五郎はとてもいいキャスティングだったと思います。純粋でまっすぐな性格の青年剣士という役柄なので、所作、立ち居振舞いにごまかしがきかない部分をごく自然に身につけている点、ハマっていて良かったんじゃないかと思いました。
なんか取り止めがない。いつもですが。
DVD 松竹 2005/04/28 ¥3,990 時は幕末、庄内・海坂藩の下級武士・片桐宗蔵(永瀬正敏)は、かつて自分の家に奉公していたきえ(松たか子)が嫁入り先で虐げられていることを知り、その身柄を預かった。しかし世間の目は冷たく、やがてきえは宗蔵のもとを去っていく(*)。そんな折、謀反の罪で投獄されていた友人の弥一郎(小沢征悦)が脱獄。家老の堀(緒形拳)は、非情に…

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ネタバレあり。

まず最初に空耳アワーの告白を。
「江戸さ行こうと思ってんなだ」
「あの遠い北国の!?」
……。……。あっ、蝦夷か!江戸じゃなくて!
いやむしろ方言指導がうまかったってことでしょうか。『たそがれ清兵衛』よりも、とくに「し」の発音がそれらしく出来てました。
出てる役者陣が、申し訳ないことに誰も私の好みに引っかかって来ないので、『たそがれ〜』のあとじゃなかったら見ようと思わなかったかも知れないのですが、見てみたら思いのほか良かった。松たか子で時代劇?東北娘?イメージ違うな〜〜と思っていたのですが、意外にあの頬っぺが良い感じに雪ん子ちっくに見えて驚きました。でもやっぱり眉の形が現代的過ぎる気がする…。
ストーリーは『たそがれ〜』を先に見ていると、二番煎じだな〜という感じがどうしてもしてしまいます。いや藤沢周平作品の味わいというものを描き出そうとしているのだからそうなるっちゃそうなるんじゃないかなって気はするんですが。それをまた味わいたいと思って見るのなら高評価できるのでしょうし、違う切り口を見たいと思うのなら期待はずれとなってしまうのでしょう。そんな気がしました。
私は半分期待はずれでしたが、半分は松たか子演じるきえの一所懸命さに思いがけずじんわり来たので良かったです。

追記
(*)ちなみにここ、違うと思うんです。宗蔵はきえを強引に離縁させて、自分ちで養生させていたんですが、それが世間からは妾を囲っているように見えるんだぞと指摘されて、宗蔵のほうがきえを里へ帰すんですよ。お前はまだ若いんだから、働き者の立派な男と一緒になって子供を産んで幸せにならなければいけない、と言う宗蔵に対し、きえはむしろ粘るんですよ。世間からどう見えるのかを知ってか知らずか、私はそんなことは構わない、嫁になんか行くより旦那様のお世話をしていたい、自分の作った食事を美味しそうに食べてくださったり夜遅くまで書物を読んでいたりするお姿を見ているほうがずっと幸せだ、それではいけませんか。お嫌でなければお側に置いて下さい。「せめて旦那はんがご新造様をお貰いになるまでお側さいではなりましねか?」
ここが一所懸命でじんわり来たとこです。ってゆーか、時代やふたりの身分を考えたら、きえの無謀さは凄いし、それ以上に物凄い愛の告白だと思うんですが!ここまで言われたんなら、男の甲斐性って見方もあるし、ホントに囲っちゃうっていうのも当時としてはなくはなかったんだろうけど、惚れた女をそんな日陰の身にはさせないという宗蔵のほうも愛情が深いというか、根が真面目というか、頭が固いというか、不器用というか、まあそんなふたりだからじれったく見守る訳ですが。そのへんも良かった映画でした。
DVD 松竹 2006/11/22 ¥2,800 時は幕末、庄内地方の小さな藩の下級武士・井口清兵衛(真田広之)は、ふたりの幼い子どもと老母の世話をするため、勤めが終わるとすぐに帰宅することから「たそがれ清兵衛」と同胞たちからあだ名される冴えない男。しかし、幼なじみ朋江(宮沢りえ)の危機を救ったことから、実は剣の腕が立つことが世間に知れてしまい、ついには藩命で上…

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このジャケ写、意外にカッコイイな。
えっと、せっかく庄内に来たので、ご当地映画(というか藤沢周平もの)を最近見ている。
やっぱり方言がちょっとおかしいよなとも思うんですが、真田広之と宮沢りえが、ほんといい役者だとしみじみ思うんでがんす。

藤沢周平作品は映画化が続いていて、ちょっと盛り上がっている感じがする。もうすぐ『武士の一分』がDVDリリースですね。

『壬生義士伝』

2007年4月28日 映画
DVD 松竹 2003/06/25 ¥4,935 浅田次郎の同名小説をもとに『陰陽師』の滝田洋二郎監督が失われつつある日本の美を涙の潤いとともに描く大型時代劇。舞台は幕末の京都、東北出身の浪人、吉村貫一郎(中井貴一)が新選組に入隊してきた。剣の腕は一流ながら、何かと金に執着し、命を惜しむこの奇妙な男に、同志の斎藤一(佐藤浩市)は憎しみと興味を抱く。吉村は故郷の家…

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あんまネタバレじゃないと思うんですけど。

まあまあ面白かったです。
中井貴一がかなり良かったです。天然?アホ?田舎者〜!な雰囲気でありつつ剣を抜けば強そう!なオーラが出る。そこが凄い。

多少、東北弁が不満です(笑)
主要なセリフは概ね、よく指導されていたと思います。とくに東北出身の人物が登場して発する第一声はかなり上手い。いや上手いも下手もないんだけど、なんつうか、東北弁を喋っている、ではなく「おっ、東北の人だ」と思える。と思う。そういう私の耳もそこまで東北の耳じゃない訳ですが…。だいたい東北人?<私(なんじゃそら!)
TVで標準語を日常的に聞くことができる現代は別として、生粋の東北人であれば、「おら」と言わずに「わたし」と言ったとしても「わだす」に近い発音になるものです。そんなふうに、ところどころカバーされていない言葉がたまにあると却って浮いて聞こえますね。なんつうか、歯切れが違うよね。

本作はTVドラマ化もされていて、そちらは渡辺謙が主演。彼はガタニ〜出身なので…といっても小出だから、訛りの系統は多少離れていると思うけど、どんな東北弁を聞かせてくれるんだろうか…と思って次、借りてみたい。

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追記。
あとね、この映画版に出てくる主要な女性キャラに、「しづ」ってひとと「ぬい」ってひとが出てくるんですけど、ちょうどどっちも私の祖母の名前と同じなんですよ。父方の祖母と、母方の祖母の名がそれぞれ、「しづ」と「ぬい」なんです。
ってゆーかそもそもそれ書こうと思ったんだったのに、忘れてたっつうか。アホな私。
DVD バンダイビジュアル 2006/11/24

ネタバレ含む

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攻殻S.A.C.シリーズの最新作、2ndGIGの約2年後、という設定のようです。面白かったです。ただ、なんていうか、このシリーズとして、きちんと枠に収まっている感じで、それが良くもあり悪くもあり…。これまでのクオリティを引き継いでいて、押さえどころは押さえてあって、安心して見れるだけにスリルがあまりないっていうか。あと、主要キャラをあんまり深刻に喧嘩させたり大怪我させたりっていうのがないのも安心感と同時にスリルに対する物足りなさを感じさせる要因かも。
今作において、これまでの作品からのもっとも大きい変化はトグサの成長ぶりではないかと思います。いままで9課の中でも若輩者だったトグサが、9課を背負って立つポジションに。出世したなあ、と、なんだか感慨深く。また、娘との病院でのシーンで"父親"としての愛情の深さを見せるところがあって、あそこ、すごく良かったな。山寺宏一氏の好演が光ってるとも思った。
あと、相変わらずオチが難しい(笑)。消滅する媒介者?笑い男の時にも言ってたね、それ。よくわからない。自分なりにそうかなって思うことはあるけど、人に訊かれたとき説明できない感じ。
菅野よう子の音楽も相変わらず良いですね。ブルガリア民謡っぽいあのコーラスの使い方も絶妙。古風な音の響きに現代的なビートをかみ合わせると未来感が出る、みたいな感じで。
DVD バンダイビジュアル 2002/08/25 ¥6,090 日本SFのオールタイムベストでは必ず上位にランクインする神林長平の「戦闘妖精・雪風」。1984年に発表されて以来SFファンに読み継がれているこの小説を最新技術を用いて2002年よりOVA化。 ジャムと呼ばれる異性体との戦いの末、人類はジャムをフェアリイと名付けられた未知の惑星に封じ込めることに成功した。だが、フェアリイでの戦…

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週末。何の予備知識もなしにこれを見た。
…さっぱりわからん!
それが初見の感想。そもそものお話自体も難解なんだけど、ストーリー構成が断片的で、前後の関連がよくわかんないし、何喋ってるのかよく聞こえないし。
ところがですね、でも、何かが気になったんで、もう一回見たんですよ。それを何回か繰り返してるうちに、だんだんわかってきて、断片的でわかんないって思ってたところも理解が追いついてきて、耳や目も慣れてくると推測でけっこうカバー出来てきて、…面白いわ、これ!前言撤回。しかもだんだん零に感情移入してくるんですよね。なんか雪風に対して切ない気持ちになってくんの。
でも、空戦での飛行機の挙動とか、そりゃ見ればわかるんだけど、解説してもらわないとなんでそういう動きをしてるのかわかんないなーと思って、その解説を求めるくらいのつもりで原作を読みました。で、求めるものはだいたい得られたんですが、、この原作、難しいですね。すごく面白いけど、哲学ちっくな部分がちょっとつらいです。その点ではいまのところ、アニメの1、2話を見る限りでは、こっちのほうがとっつきやすいというか話をやさしくしてくれてる気がするけど…、さて、続きはどうでしょう?
『青の6号』と『LAST EXILE』を見ているので、その流れでそのうち見てみよう、と思っていたのもありますが、『雪風』の最終話のレビューをかつらぎさんとくろこさんが書いていたのもなんとなく頭の片隅に引っ掛かっていたのもあります。それでお二人のブログを遡って探したら、1年以上も前のところにあって、そんなに前でしたか!という驚きもあったりしました。
まあそんな訳で。
DVD ポニーキャニオン 2006/09/20 ¥14,805

あら?BOXしか検索にひっかからんかった。
これのvol.1、vol.2(各2話入り。)を借りて見ました。
今年の初めごろかな、NHKで放送された、江角マキコがばりっ、びしっとした弁護士を演じた6回シリーズのドラマです。1話、2話を見逃し、3話目を当直しながら切れ切れに見て、4〜6話をじっくり見た後、再放送もしくはDVD化を心待ちにしていたシリーズ。見ることができて満足です。面白かった。

個人的には3話目が、若村麻由美演じる死刑囚があまりにも凄いので、好きな話です。見応えあります。お勧めできます。
人を食った態度、法廷へ向かう車中でもあくび、自分の判決理由を聞くのもうざったそうにするような女。その思いの核心に迫ろうとするシーンでの緊迫感が凄い。
4話目も凄いですよ。安楽死がテーマの話で、考えさせられるところも凄い多いですね。やっぱりもっと議論し尽くされることが求められる題材だと思った。ということのほかに、岸部一徳もほんと独特な役者さんですよね。いやなオヤジの役をやらせたら天下一品ですな。しかし、そんなヤツにも献身的なケアをする看護師役の原田夏希の姿に心洗われる感じがします。彼女のせりふに涙が出ました。3回くらい見直して、3回とも泣いたよ私。

それにしても、NHKのこの手のドラマって凄いですよね、役者から何からいいの揃えてるって感じで。

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追記。
そうそう、この江角マキコの所属する事務所なんですが、商店街の中にある、もとは薬屋だった店舗を弁護士事務所にしたという設定になってます。なかなかレトロなつくりがいい感じで、そんな薬局、私も勤めたいと思った。(でも、設備基準満たしてる…?)それと、手に天秤を提げている裁判の女神像と、薬屋の名残りっぽい上皿天秤があったりして、あ、そんなとこ共通点なんだ、と思ったりもしました。事務所シーンでセットをよく観察するのも楽しいDVDです。

ちなみに、その分銅をのせて使う上皿天秤ね、私が薬剤師なりたての頃はまだ現役で使用されていました。っていうか私もよく使ってました。主に軟膏を量りとったりするのに使ってましたね。電子天秤も勿論あって、そっちがメイン使用ですよ、当然ね(となぜか弁解…)。

蟲師 其ノ弐

2006年10月22日 映画
DVD エイベックス・マーケティング・コミュニケーションズ 2006/03/29 ¥5,985

神アニメと言われてるのをよそで見たんですが、ホントだ、か、神アニメ…!と思いました。雪の山里がもうすっごい綺麗で。しんしんと音もなく降り積もる雪の風情がじつに美しい。(しかし雪国人の目で見ると翌朝の様子などは少々実際とは違うような気がする点がないでもない。とはいえ、それでもここまで綺麗なアニメは私ははじめて見た)。あと、4話の初めと終りにちらっと出るねむの木がまたすっごい綺麗で印象的。それから壱を見たときも思ったけれど、畳や障子や柱の木目なんかがすごくいい感じが出てて、「帰りたい」って感じました。実家にとかじゃなくて、この蟲師の世界の中に帰りたいっていう感じ。私、前世も日本人なんじゃないかしら。
DVD エイベックス・マーケティング・コミュニケーションズ 2006/01/25 ¥2,625

評判が良いようなので、そのうち見てみようと思っていたのをやっと見たんですが、すげーキレーでびっくりした!緑色がきれい!!オープニングの色の飛ばし方もきれい。曲がまたすごいお洒落ですね。あのー、あれ思い出した。鬼平犯科帳のエンディングで江戸の風景にフラメンコギターを乗せたのが意外に合う、みたいなあの感じに似ているというか。それでまた、シャァン、っていうあの鈴を一振りして余韻を残す響きでもって和風〜〜な空気を醸しているし。
あと、畳!畳がすごい。い草のきめとか陽に焼けた白茶けた感じも、畳縁の模様もちゃんと描いてあって、とてもリアル。陰のある日本間の感じとかも、私が小さい頃に見ていた光景と同じ。さーっと記憶を遡行していくような感じがして鳥肌が立った。…と言ってもいまでも実家帰ればおなじウチなんスけどね。
いやーホント凄い。
こないだ金曜ロードショーで見た後、古本・中古ソフト屋に行ったらあったので買ってしまった。やっぱり私、これ好きだわ。これまで辛口レビューが目立ってたのでなんとなく見てなかったのですが、見てみたら気に入った。世間というか多くの人が宮崎作品に求めるものとはちょっと違ったのかも知れないですね。自然・夢・冒険・子供、等々のキーワードからちょっと外れて、ラブロマンスを話の中心に据えてみたようにも見える。

ネタバレあり。
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魔法で90歳の老婆にされてしまったソフィですが、乙女心レベルが回復されるとぱっと若返るところがなんともわかりやすい感じがしました。…というか、もともと着飾って出掛けることもせず、地味な服でお針子仕事に励み、「長女だから」なんて言って頑なな女の子で、劣等感の塊で、こんな自分は恋なんかしちゃいけないんだわ、みたいに思ってる子なんだよね、きっと。だから、せっかく乙女心レベルが高まっているのに「恋してらっしゃるのね」とか「ソフィはきれいだよ」とか言われるとしゅーっと老婆になっちゃうんだよね!うわ、なんかわかるわそれ!
またある意味、ソフィって、老婆になることでラクになった部分があったんだと思うんだよね。こういう自分でなきゃいけない、とか世間並みの女の子じゃないってこととか気にしなくていいし。老婆になってからなんか楽しそうに見えたりするのはそれでなのかな。
ハウルのちょいアホなキャラも面白いし、味があって好きだな。なんだかんだ言ってイイとこでは格好良いし。引越しシーンでソフィを喜ばせようとして一所懸命なハウルはほほえましくもある。
このDiaryNoteの柱アンケートでジブリ作品集計があったとき、『紅の豚』も『耳をすませば』も選択肢になくて、「えー」と思った私には『ハウル』向いていたんだな、と思ったのでした。

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