Youtubeで、ちょっと『Mornin’』の動画か音源、ないかなあ…、と検索したらこいつが引っ掛かってきた。

あれっ、これって、そういう話だったんだっけ…?
なんかわたしたしか、1巻だけ読んだはずなんだけど、内容をなぜかほとんど憶えてなくて…(すいません)ジャズが絡む漫画だって認識してなかった(ほんとすいません)

それで、そうだったっけ?と思いつつまた、そんなんアニメにして大丈夫なのか?とも思いつつ、そこにあがってた動画(アニメ版第7話のジャズシーン)をまず1回再生してみようと、ぽちっと。

そしたら結構な衝撃だった。ヤバイよ、かっこいいよ!
『My favorite tings』でちょっとしんみり始まって、ドリーミーな雰囲気の『いつか王子様が』を若干派手めな(笑)味付でカラッと、そしてクールな『Mornin’』でビシッと締めるとゆー。(*)
ちっきしょー、ジャスドラムかっこいいなあ!!

『のだめ』もそうだったけど、音楽がネタのこういう作品はやっぱ音が出ると全然違うね!格段に魅力が増す。(ただし音楽の質が一定水準以上であることは必須条件だが)。作画も充分丁寧なので、興醒めしなかったし。多分、音を録ってから絵を付けてるんだろうと思うけど。そして演奏者を撮影してそれを絵にしてるんでは?よくわからんけど。


時間出来たら全話みてやるー!

(いまちょっと秋の笛部活動の時期で忙しいのです)

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(*)どの曲も、CMとか何かのBGMとして凄く良く使われているので、タイトルを知らなくても聞けば「どっかで聞いたことある」と思うと思う。
まぶしかった。

ちょうキラキラしてた。


こんな青春でこんなおなかいっぱいになれるとは。






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しかしそれで思い出すのが、「それはなんて青春 赤く開いた 天国への扉さ」というイエモンの『SO YOUNG』て曲の1フレーズという私。「それはなんて青春」と「So young」くらいしか合っていないが。
私この作品て、もっと気楽に見ていられると思って甘く考えてた。

この回を見て、号泣。


たしかに考えてみれば、最初からそういうフラグは立ってたけど、全体のトーンが明るくて柔らかいから、こうなると思ってなかった。いやなったとしてもこういう描き方になると思ってなかった。

涙する場面があっても、「青春の1ページ」程度のもんだろうと思ってたんだけどそんなことはなかった。意外と重い…んだけど、そこを超えた後は割とお約束、かな。

次回はきっとキラキラした青春てやつが見られるのだろう。と思いつつ続けて第10回をみる。

『もしドラ』

2011年6月5日 アニメ
NHKでやってる、アニメ版『もしドラ』を多少話数をとばしつつ、時々見てます。

高校の野球部の話なわけですが。
バッテリーの声優は柿原徹也×陶山章央。

カッキー(柿原くんのこと)はもともと、わりと好きなほうなんですが、この『もしドラ』でのカッキーはかなり好き。いい。声のトーンていうか、喋りのニュアンスていうか、そういうのが程よい。きゃんきゃん喋る役だとうるさい子(ごめん)なんだけど、このくらいだとちょうどいいー。
「次郎、送りバント嫌いだったじゃないか」
とか、うっわ、ヤバ、かわいい!と思ったね。「だったじゃないか」だと?とかね。

陶山さんのハスキーな感じも繰り返して聴いてるとだんだんハマってくるなあ。

ストーリー自体もけっこう面白いと思える内容。
忘れなければしばらく続けて見るかも。
EMOTION the Best 機動警察パトレイバー2 the Movie [DVD]
DVD バンダイビジュアル 発売:2009/10/27 1,995円


ラステロを読んでこれを思い出したので、久し振りに見てみた。

このDVDの発売は2009年となってますが、公開は1993年。
公開から1、2年後にwowowで放映されたのを友人が録画してくれて、それを見たのが初見。その頃の私は、二十歳そこそこだった訳ですが、全然意味がわからなかったなあ(笑)。
そもそもTVシリーズや劇場版1作目で活躍してきたお馴染みのキャラはほとんど登場せず、画面の色味も抑えられていて(暗くて薄くて)見づらく、なんじゃこりゃ?『パトレイバー』じゃないじゃん!と思ったほどの異色作。

でもその後、何度か見返すうちに、だんだん面白いと思うようになってきました。地味に…というか、シビアに面白いというか。若干、背筋が寒くなるような。

作中で起こる事件なんですが、当初、自衛隊の関与が疑われます。でも実際は米軍(から失踪した人)の仕業なんですね。で、
「そこまでわかっているなら、なぜ公表して自衛隊の疑惑を晴らそうとしないの」
「もちろん(自衛隊の)幕僚たちは公表を迫っているが、政府はまだ迷っている。(中略)例によって、取り敢えず真相の究明に全力を上げつつ、事態の進展を見守ろうと、まあそんなところさ。(中略)現場を無視したこんなやり方が続けばいずれは…」
ほかに「またしても泥をかぶるのは現場だ」なんてセリフもあったりして…、今回これを見てて、すっごく尖閣諸島のアレを思い出しちゃったんだけど…。
こんな話を作品の中でばっちり描いちゃうアニメなんだなあ、と。

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なんか、例えばラステロのセキだったら、あの動画データを売り買いしたりするんだろうか…?、などとふと考えたりしました。(でも現実には、マスコミにも送ったけど取り合われなかったからYoutubeに投稿したという話らしいので、微妙なところなのかなあ…)。けど、そもそも政府が最初から公表していればこういうことにならなかった訳で。"情報"って、その中身そのものは同じものでも周囲の状況によってその価値が一変してしまうものなんですよね。周囲の状況を変えることでその情報(秘密)の価値を変化させる、という手法は『交渉人は諦めない』で芽吹がやっていますね。
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現場現場言いましたけど、「事件は会議室で起きてるんじゃない、現場で起きてるんだ!」のルーツって、そもそもパトレイバーなんだったけ、というのも思い出したりしました。

あと、この映画を何回見ても「凄いなー」「イイなー」と思うシーンがありまして。シーンそのものはちょっと切ないというか、なんかそんな感じなんですけど、えっと、手だけの演技なんですよ。まあ、アニメーションなんで、"演技"というのとは厳密には違いますが、凄く雄弁に見えるんです。ちょっと説明を頑張ってみます。
過去に付き合っていたことのある男女。その後道は分かれて女は警官として出世し、男はテロリストとなって事件を引き起こす。最後に女は男のもとに辿り着き、手錠をかける。片手に手錠をかけたところで、男のもう片方の手が女の手に重なる。女もそれに応えるように、男の指を少し撫でるようにしたあと自分のほうから手を押し付けるようにして、指を1本1本絡ませて(いわゆる恋人つなぎ?)いく。少し浮いていた男の指が小指から1本ずつ畳まれて行って、恋人つなぎ完成、みたいな状態。(厳しいなこの説明)
とにかく、私は凄く"情"を感じるシーンなんですね。ふたりの手袋が白と黒で対照的なのも印象に残ってます。

でその"男"…テロリストの声をあてているのが根津甚八さんなんですよね。凄く渋くてカッコイイんですよー。ま、出番はそれほどないんですが…。

そのいい声と印象的なシーンを、今回も堪能しました。
まあそんな訳で。
昨日の休みに、「何か音と画が出るものが見たいなー、なんかないかなー」つって、某動画配信サイトで探してたら、この『哭きの竜』のOVAを見つけたんですよ。ここに挙げた画像はコミックスのものですが、コレが動く絵で見られるのはなかなかイイですよ。

…じゃなくて、見て何に驚いたかって、話をしようと思って。

なんかね、その、麻雀の強さを見込まれて、なんだけど、ヤクザの組長さんに


「竜よ、ワシのもんになりや」


と、言われたり、
麻雀勝負の際に


「ワシが勝ったらお前を貰う」


とか言われたりしてるんですよ。
その組長さんもですね、襲撃されて銃で撃たれて倒れる時に


「竜~~~!! 竜よぉ~~~!!」(しかもこれ、竜に会いに行こうとしてる時で)


と、雄叫びをあげたり、
さらにその組長さんの後を継いだ人も、波止場で海に向かって


「先代を拒み続けたそのカラダ、必ずワシのもんにしてやる…!」(カラダ!?)


…なんつって独り言を言っていたりするんですよ。


 


 
…え、なに…?  竜総受?

なかなかの衝撃でした。あたらしい世界を知ったよ。そんな気分。
(なんか、強運の竜を身内に抱えることが出来たら自分の運気も上がってヤクザとしてもビッグになれる、みたいに信じ込んでいるようなんだけど…。本当にそうかなあ…)


ところで、麻雀が全然わからないので、OVAを見て、「字幕と脚注をくれ!」という気分になり、じゃあ、コミックスを見たら少しわかるかなと思って1巻のみ読んでみたが、漫画でも全然理解できなかった。というか、アニメーションで見る竜の手の動きや牌の動きの方がなんつうか、それらしい雰囲気が感じられたので良いなと思いました。


HELLSING OVA VII [〈初回限定版〉 [DVD]
DVD ジェネオン・ユニバーサル 発売:2009/12/23 7,875円


ドラマCD聴きに戻る前に書いておきたい、と思ったことをずらずらっと続けてアップしましたが、あとこのネタでラスト。GPファイナルのことはまた今度。

うちのアパートはですね。年1回今頃の時期に、火災報知機の点検のため、大家さんと業者さんが部屋に立ち入ります。それで、いつも事前通告がくると慌てて部屋を片付けるんですが(笑)、片付けても片付けても狭くてどうしようもないんですよね。仕方なく、いくらかの本、DVD、CD、ゲームソフト等々を中古屋に持って行くことで少しでもマシな部屋にしようと対策する訳です。それをしようとすると…、皆さんもよくご存知だと思いますが、片付けてるものを読んじゃったり見ちゃったりするんですよね!(そしてブログの更新も滞る)。

その中でもこれ、『HELLSING』OVAには随分とつかまってしまった。

これね、もう、ホント、制作スピードがとにかく遅くて、年間に2巻出たら多いほうなんですよ。最新がこの7巻で発売が去年の暮れってアンタ。私も、もういいかなァ…と思い始めていて、この7巻はまだ見てなかった(買ってなかった)。けど、今回、つい1巻から見直してしまったら、このクレイジーなこだわりようにやっぱりノックアウトされてしまって…。画の作り込みも凄いし、役者陣の何か振り切ったくらいな芝居も凄いしで、結局続きが見たくなって7巻の「初回限定版」を探して買ってしまった。なぜわざわざ「初回限定版」かというと、オーディオコメンタリーが毎回面白いからです。Amazonの商品詳細ページでは誰がオーディオコメンタリーに登場するかは書かれていなかったんだけどフタを開けてみたら、 榊原良子さんだった!!!

マジですかー!!! 買って良かった!!!

だって、だって、すっごい貴重な機会じゃないですか!
言っちゃなんですけど、アニメ雑誌なんかじゃ榊原さん級の役者さんを特集してくれたりなんて、そうそうないでしょう?

…どっから説明すればいいんだろ。
榊原良子さんて、よく知られている代表的なお仕事と言えば『風の谷のナウシカ』のクシャナ役やそれをはじめとする、 カッコよくておっかなくて強い 女性の役だと思うんですけど、ご本人のインタビューなどを見ると全然そんな感じじゃなくて、むしろちょっと気弱なくらいな印象を受けるかたなんですよね。
『攻殻機動隊SAC』2ndシリーズのDVD特典映像でだったと思いますが、阪脩さんが「芝居はその時その時のもの、(その時に出し切るから)あとになって後悔したりすることはない」というようなことをズバっと言い切っていらっしゃったのに対し、榊原さんは「私は後悔してばかりです。あれでよかったのかな、もっとこうすればよかったのかなって、ええ、くよくよしちゃうんです」…というようなことを(たしか…「くよくよ」という言葉をいれて)言っていらっしゃったんですよね。(違ってたら済みません)。

そんな榊原さんが、本編の間じゅう(約40分)ずっと喋っててくれるオーディオコメンタリーが聴けるなんて、なんて凄いんだ!!とか思う訳ですよ。もうおひと方コメンタリーに出演されている、このシリーズのプロデューサーの上田さん(が、ホスト役な訳ですが)も、ちょっと恐縮していらっしゃったみたい。「いつもはこのコメンタリーは缶ビールで乾杯するところから始まるんですが、今日は榊原さんのために紅茶を用意しました」とか言ってるし。「今日はもう"良子の部屋"で」「本編そっちのけで存分に語ってください」なノリで進んでいくコメンタリーでした。
でもちょっとそっちのけすぎ(笑)。平田広明さんがいい芝居してて泣けるシーンがあって私はそこ大好きなんですけど、そこもスルーでした(笑)。せめてそこくらいは。
けど、100%榊原ファンのために榊原さんの言葉を存分に引き出したコメンタリーにはなっていたと思います。

いちばん凄いなと思ったのは、舞台で芝居をする時と、アフレコでのマイク前の芝居の時とで何か違うか、と訊かれて、「マイクの、モニターのその向こうに、観客がいるってつもりでやってる。そうしないと、作品の世界観が狭くなっちゃう気がしちゃうのね」というお話を聞けたところですね。で、また、そういうことを言っていても、やわらかくて優しげなふつうのおばちゃん風な口調で、全然、厳しく押し付けるようなニュアンスはなくて、もう、ホント、この人凄い人だ、と思いました。

そんな榊原さんがね、「物凄く力を入れて凝って凝って作っていますし、演じる側も頑張って表現してますので、皆さん見てください、買ってくださいv」なんて言うのを聞いたら、 「わかりましたァッ!!」 と言うしかないよ!(笑)(あんまりリリース間隔があいてるんで、もうこの企画頓挫したのかなあと思って公式サイトを見に行ったら、遅れてはいるが進んでいる、続きは出る、ということだったので)
…で、まだコメントしておきたかったことが残っていたので。

後半に入ってR☆Sオーケストラが活躍し始め、のだめのコンクールも始まってくると音楽的にすごく充実してきて、聴いていてすごく楽しかった。

モーツァルトのオーボエ協奏曲。めっちゃ聞いたことある!んだけど、今度これどこで聞いたんだったかが思い出せない。オーボエが入ってくる前の部分のフレーズがとくに、なんか凄く知ってるメロディなんだけど。オーボエの人もうまい。なるほど、ああいう長い音符はああやって吹けば単調にならず表情がつくのね。

オーボエは地味な楽器と思われがち…とか言っていたけど、 絶対そんなことはない と私は思う。オケでもっと地味で存在感が薄いのはクラリネットだと思う(失礼)。

いぶし銀のモーツァルトがピンクのモーツァルトに、ていうあそこ好き。

サン=サーンスのチェロ協奏曲第1番。初めて聴く曲。…これは!カッコイイ!なるほど、「女を盗られて当然」の意味がわかった。

この、二股三股当たり前なタラシのチェロ奏者・菊地のキャストが諏訪部なのがまたなんか妙にハマってて納得。

あのヘンなヴァイオリニスト・高橋のキャストが石田彰で、声が聴けたから出てることは嬉しかったけど(笑)、ヘンな役だった(笑)。面白かった(笑)。

あと、ピアノのコンクールに関しては、のだめが弾いたのもほかの人が弾いたのも、いろいろ知ってたり知らなかったりもともと好きだったり改めて気に入ったりした曲もあったけど、やっぱり、
ペトルーシュカときょうの料理のテーマのコンボ(笑)に全部もっていかれてしまった(笑)。
漫画で読んだとき、ああ、そういえばちょっと似てる…かも?と思ったけど、こうやって音で聴かされるともう、なんていうか、爆笑。
なんかね、そこまで似てるフレーズではないと思うんだけど、きょうの料理のテーマをペトルーシュカ風にアレンジして乗せたらちゃんと乗っちゃった、的な、それが凄く面白い。
あ、でも、一瞬画面に出たきょうの料理のテーマの譜例が間違っていたのはちょっと気になった。ソードミソラソミファ、ファ、レ~と記譜すべきところ、ソードミソラソラミ、ミ、レ~と書かれていた。ファがミになってるくらいだったらスルーしたかも知れないけど、ソラソミ、と山型になるべき音符の並びが、ソラソラ、と波型になっていたから、けっこう違和感が…。

のだめの実家での大川弁での会話が乱れ飛ぶシーンが面白かった。九州出身者をメインに配役したそうで(笑)。(全員が全員ではないけれど)
のだめの弟役、聞いたことあるような気がするけど、誰だろう…と思ってあとでキャストを見たら代永翼だった。おお。ちゃんと大学生の男の子らしい声も出るんだね! いつもより全然低音だった から気付かなかった。(ごめん)。

あと裏軒!すてきなお店(笑)ですよね!チャーハンありの、パフェありの、クラブハウスサンドにエスプレッソありの。

まあそんな訳で。
とても楽しめました。
まだ、ちょっとずつ、行きつ戻りつしながら見ています。間に『ベルばら』聴くのを挟んだりして。

アニメ版13話には、卒業演奏会のエピソードが入ってます。

その卒業演奏会に出演するアフロヘアのティンパニ(および打楽器)奏者・真澄ちゃんが、ピアノ伴奏をしてくれるはずの友人が急病で来られなくなって困っているところへ、助っ人するべく千秋が現れます。

楽譜を受け取った千秋のセリフ。
アンドレ・ジャルジェ か、1回聴いたことがある。何楽章やるの?」


アンドレ・ジャルジェ!?

(「ジャルジェ」は、オスカルの姓。「アンドレ」はアンドレ)

しかしそれは聞き間違いでした。

正しくは、
アンドレ・ ジョリヴェ 作曲、「打楽器と管弦楽のためのコンチェルト」でした。ピアノ伴奏バージョン。


 

…すいませんでした。


千秋が学祭でラフマニノフのピアノコンチェルト2番を演奏する回です。

おお~~~!

原作漫画を読んでて、ここはぜひ音が欲しい!と思った箇所のひとつでした。描きたいことはわからないこともないけど…、やっぱり鳴ってくれないと…と。


この曲は、アニメ『岩窟王』の中でもユージェニーが演奏するシーンが何度かありましたね。自宅での練習シーンと、オペラ座で演奏するシーンとがあった記憶がありますが…、あまり上手いと思わなかったんですよね、実は。すいません…。それなりの影武者が演奏してるはずだとは思うんですが。なんか左手が突っ込みすぎて、右手のアルペジオがもつれてるように聞こえたなー…なんつって偉そうなコメントすいません。

あと、フィギュアスケートでもちょくちょく聴く曲なんですけど、村主章枝選手がトリノオリンピックのシーズンに使ってた…と思います。冒頭の、ピアノの和音が鳴るのに合わせて、胸元でハートの形を作った手をパッと散らすようなマイムをして、それから滑り出すんだけど、それが凄い印象に残ってるんですよね。

村主選手といえば、この4月からの所属先が、ジェネリック医薬品メーカーの陽進堂に決まったそうですね。バンクーバー前後に、このまま所属先が決まらないと現役引退か、みたいな記事を読んでて、その後とくに情報を探していた訳ではなかったんですけど、医薬品関連のニュースサイトで偶然見つけて、意外な方向から情報が入ってきたなと驚いたものでした。でも良かったね。
すいません脱線。


千秋の演奏は、冒頭部が思ったよりテンポゆっくりめの演奏だったな。でもその分ちょっと濃ゆい雰囲気はあった気がする。
しかも、7~8分も聴かせてくれて、本編23分ていうアニメの枠のなかではかなりたっぷりと贅沢に使ってますね。(でもそこまでやったんだったら、あともう3、4分使って第一楽章ノーカットで全部やって欲しい気もする)。その分、作画もかなり凝らないと釣り合わない訳だけど、ピアノの手元は勿論、管の手元も弦の手元もちゃんと音に合ってるし、凄く丁寧。ホントに演奏会を見てるみたいだった。これは演奏シーンを撮影してそれを絵にしたとかなのかな?
とにかく凄い。ここは、このアニメ版のだめ全編の中でもかなりな見所ポイントではなかろうか。
10話の、のだめが着ぐるみ&ピアニカでSオケとやったラプソディ・イン・ブルーも良かったんだけど、千秋のラフマニノフ聴いたらなんか、印象が上書きされてしまった感じがするくらい、良いと感じました。
長野で行われた音楽祭の回です。

キター!のだめのキテレツなバルトーク、聴きたかったんだよね!…つっても、もとの曲も全然知らないんだけど(笑)。

でも、そもそもバルトーク自体にキテレツな作曲家というイメージがあるんですよね、なんか。…「キテレツ」は失礼かな、すいません。えっとー、…だめだ、なんて言えば適切なのか全然わかんない。ごめんなさい。
昔実家にあったレコードでバルトークの別のピアノ曲を聴いたことがあったんですけど、こう、民族音楽ちっくで、和音の響きとかが独特でインパクトがあるんですよね。これはわりと気に入ったんですけど…。
あと、手持ちの『火の鳥』(ストラヴィンスキー)CDに一緒に収録されていたのが、バルトークの『中国の不思議な役人』という曲だったので、それも一応聴いたことはあります。が。これが、あのー、正直に言って…けっこう気持ち悪いんですよね…。「パントマイムのための舞台音楽」だそうなんですけど、「グロテスクなパントマイム」というサブタイトルがついていることもあり…。それらしい音楽です。この曲は敬遠したいな…。余談でした。すいません。

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ところで、『のだめ』に出て来る曲って、けっこう、私が知らないのが多いです。吹奏楽経験と、フィギュアスケート好き、それだと、バレエ音楽とか、舞曲系の音楽に知識が偏っちゃうんですよね。クラシックのオーケストラ楽曲から吹奏楽用にアレンジされる曲に、そういう傾向がある…と思います。全部そうっていう訳じゃないし、その時々の流行もあると思うし、ここ10年くらいは吹奏楽から離れてるので、最近はどうかっつうのは知らないんですけど。

『のだめ』見て、あらためて音楽の勉強してる感じです。

それにしても、これ見てるとホント、何かやりたくなるなー。

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そうそう、それから、話数が進むにつれて、学生Aとか、友人Bとかっていうチョイ役で、「あっ、ゆうきゃんだ」「ん?達央?」「おっ、安元」「…神谷じゃん!」と、BLCDでもお馴染みの声がちらほら聴こえることが増えて行くので、そういう楽しみもあったりする。
…の、アニメをなぜか今更見ています。
ふらふら~っとしてたら、第一話無料視聴に行き当たったので見たら凄く面白かったんです。それで続きも購入して見ることにしたの。

やっぱり音楽がネタの話だからね、音が出て絵が動くと 物凄く格段に面白い!!
音楽監修もかなりしっかりやっている…ように聴こえます、私程度の耳ならば。まだ6話目くらいまでしか見てないんだけど、これ、ちゃんとアニメに合わせて音つくってるんですね!のだめのはちゃめちゃな演奏はちゃんとはちゃめちゃに、峰の独善プレイは独善的に、Sオケ初期のヘタな演奏はホントにヘタクソに。…これって凄くね?(でもそれが出来なきゃこのアニメ成り立たないと思う)
演奏シーンアップの手元も楽器も凄く丁寧に描いてあって、音楽とも合ってるし、あまり違和感を感じることはなかった。ただ、意外なことに千秋の指揮シーンの体の揺れ方がちょっとおかしいところがあった。楽器の描写に気を取られすぎたからかな?

あと、声優さんが、ちょうピッタリで面白い。
最初、だいぶ前になんか別の機会で、千秋が普通のせりふを喋っているところを聞いたことがあって、そのときはなんかちょっと違うような気がしてたんだけど、今回何話か見ているうちに、あのキレっぷり、怒鳴り声、鋭いツッコミ、そういうところで(笑)凄く合ってると思うようになりました。
のだめの声も、明るくて可愛くて天然ぽくて合ってるんだけど、それ以上に、「ぎゃぼー!」とか「ムキャー!」とか「はうぅ」とか、そういうのがめっちゃウマイ!(笑)
だからギャグシーンも面白いし、掛け合いの芝居のテンポが凄くよくて、とても面白い。

いやあ、これ、こんな面白かったとは。
しばらく楽しく過ごせそうです。

余談。
見てると段々、ベートーヴェンを「ベトベン」と言ってしまうように…。
ふつうに人にお勧め出来るやつを持って来よう、と思って入れ替えました。エロスとかバイオレンスとかグロテスクっていうキーワードを離れてね。

『ストレンヂア -無皇刃譚-』 通常版
DVD バンダイビジュアル 発売:2008/04/11 3,990円

続きはまた後で。

さてと、では。

えっと、私はこれがいちばん、はゆたさんにピンポイントでおすすめです(笑)。賢くて、ご主人様の窮地を救ってくれるわんこが出てくるからです。で、飼い主のほうの名前が仔太郎(こたろう)っていうの。わんこは飛丸(とびまる)。

あと、先に取り上げた3作品はTVシリーズですが、これは100分ほどの劇場用作品、というところもお勧めポイント。TVシリーズは見始めるとやっぱり長くて大変だよね。面白いけど。

原作はなく、アニメオリジナルの作品です。戦国時代の話ですが、場所は架空の土地みたいです。信玄とか謙信とか知った名前も出て来ません。浪人の名無しと少年の仔太郎の一種のロードムービーです。ある理由から追われている仔太郎が、偶然行き逢った名無しを用心棒に雇います。はじめのうちは何かとウマが合わずぶつかってばかりのふたりが、次第に信頼し合うようになっていく、というわかりやすいストーリー。彼らを追うのは明(みん)から来た中国人たち。その中のひとりが羅狼(らろう)という名の剣士で、おそらくヨーロッパ方面から中国に流れてきたのだろうと思うのですが、金髪碧眼の大男です。これが強さを信じ、戦うことを求める漢(おとこ)。この羅狼と名無しの対戦がもうひとつの見どころです。いやもう、ホント強いのこの人たち。彼らのアクションシーンを見るのは爽快です。ただ、最後のほうのアクションシーンにはグロい描写も若干あるけど。

誰のアクションシーンをどのあたりの位置に入れるか、など、そういった面で、映画としてはオーソドックスな手法を取っていて見やすいと思います。それでいて、脇キャラや舞台装置などをうまく効かせて見ている側を飽きさせない工夫も感じられます。殺陣もよく出来ていると思います。あ、そうだ、冒頭のアクションシーンで羅狼が真剣白刃取りを見せてくれますよ。あの、ぱっと頭上で相手の刃を両手で挟んだ後、えっと、こう、挟んだまま腕を横に倒すっていうか、ひねって、体もひねりを効かせることで剣を奪いつつ相手をひっくり返す…って、文章で説明すんの難しいなー。見て、おおっ、って思った。

女性キャラが少なく、登場シーンも少ないため、ちょっと花が足りんという気がしないでもないですが、そんな中でも可愛いオススメの注目キャラが風午(ふうご)という中国人の少年剣士。鷹匠で、双刀の使い手でもある。(双刀っていうか二刀流は私にとっては萌えポイントなのですよ)。この子が羅狼を大好きなんですよ。いや、BL的な意味ではなく。(でもそう取ろうと思えば取れる…)。羅狼が中国人集団のボスと言い争って部屋を出て行ってしまう場面などでは、とっても心配そうにしていたり、羅狼が出掛けていて留守番の時などは「羅狼がいなくて淋しいか?まるで夫を失った妻のようだぞ」などと仲間からからかわれたりしているの。それで声が野島お兄ちゃんこと野島裕史氏。日本語のときはね。
えっと、この作品では中国人キャラが何人か出て来ますが、基本的に日本人が聞いている場面では中国語キャストのかたが中国語で声をあて、中国人同士で会話している場面では日本人声優さんが日本語で声をあてています。(ただし生粋の中国人ではないキャラ、例えば羅狼などは、日本人声優さんが中国語を話しています)。なので、二人一役な訳です。なるべく声質の似た声優さんを組み合わせてはいるつもりなのでしょうが、この風午だけは声の違いが悪目立ちしてしまって残念。ほかのキャラはもともとセリフも少なく、あまり気にならないのですが、風午は比較的出番も多めで、物語の中で重要なカギとなるシーンで居合わせるというか、合いの手を入れるようなセリフも多いキャラなのでなんとも惜しい気がします。でもまあ、そういう大事なところは野島お兄ちゃんが演ってるのですけどね。

キャストに関して、先に野島お兄ちゃんの名前が出ちゃうところが私らしいな(笑)。主人公の名無しを演っているのは、TOKIOの長瀬智也氏、もうひとりの主人公の仔太郎はHey! Say! JUMPの知念侑李くん、ともに声優初挑戦のふたりが熱演しています。うん、凄く頑張ってるよ。悪くはないです。まあ、でも、う~~ん、本職の声優さんで聞きたかった気もする。名無しなんかは、それこそ、関智一氏とか…ガタイはそんなゴツくないけど、ちょっと無頼漢系のキャラだから…あー杉田でもいいかなあ(杉田智和氏のこと)。(あ、どっちも"ともかず"だ)。あと、ぱっと見、『青の6号』の速水に似て見えるキャラだからその速水役をやった郷田ほづみ氏の声でもイメージできるなあ…。

あとちょい役で出てた、マモこと宮野真守氏の若武者もカッコ良かったな。羅狼の山寺宏一氏はもう、円熟のベテラン。大塚明夫氏も出てますけど、重鎮ていうか、燻し銀ですね。

あ、あと、音楽が『海猿』の音楽も手掛けてる人で、佐藤直紀氏という人。言われてみるとクライマックスシーンの盛り上がるところとかは確かにそんな感じがします。なんていうか、王道で大団円な音楽なのですが、個人的にはここがもうちょっと"和"っぽい音楽だと良かったな…。でもオープニングのほうは凄く良かったです。和太鼓を基調にした感じで。

…という訳で、今回取り上げた中ではこれがいちばん、マニアックでなくオーソドックスな作品なんじゃないかな、と思います。

順番を変えて

2008年11月28日 アニメ
無限の住人 第三巻 初回限定版
DVD ポニーキャニオン 発売:2008/10/31 7,140円

これが次のほうがいいかな。『無限の住人』。原作は月刊アフタヌーンで連載されている漫画作品。「ネオ時代劇」っつー触れ込みだけど…、さて、どんなもんかねえ、と思って見てみました。現在、GyaOで第9話が配信中。で、まだその第9話だけしか私は見てないんですが…。

ぽちっと「PLAY」をクリックすると、「あなたは15歳以上ですか?」と年齢確認メッセージが出た。「…?」と思いつつ「はい」を選ぶとオープニングテーマがスタート。…するとほどなく、亀甲縛りされた全裸のおねえちゃんが悶える姿が現れた。乳房の部分には別な映像を投影させてるみたいな、そういう感じではあるんだけど、「ああ、そうゆうことで年齢制限があるのかい」と思いかけた。でもそこじゃなかった。流血の量ってか、そっちのほうみたい。(つか、性的描写が問題なんだったら15歳じゃなくて18歳?)。ついでに言うと、お色気の程度なら『バジリスク』のほうが断然上だね。主役以外の脇キャラがエロい。

以前に『おおきく振りかぶって』を集中的に読んでいたとき、アフタヌーン本誌もしばらく買って読んでいたことがあったのだが、その頃の『無限の住人』は確か、地下牢かどっかが舞台の部分で、誌面が黒っぽい…というか、暗くてよく見えない(まさしく地下牢らしい)中で、腕とか足とかが千切れたりもげたりして飛び交っていた…ような、そんなよーな感じだった気がするんだよね…。なのでそれっきり読んでなかった。
ウィキペディアなどで調べて情報を補ったところでは、アニメ化に際し「殺陣も原作の残酷な描写から、TV向けの極力抑えたものになっている」そうである。
まだ1話見ただけではあるけど、これで抑えとるのかね、という感想。主人公の万次が不死身という設定もあるからだろうけど、万次さん怪我し過ぎ!ほとんどメッタ刺しで片腕切り落とされちゃって(でもまたくっついていたけど)。うげぇ。

…でもこの万次さん、いい声だな。低くて、ちょっと錆を含んだ感じで男くさい声。誰だろ、聞いたことあるような感じはするんだけど。エンディングを見たら、関智一氏でした。え!マジ?チイチさんてゆーと、私の知ってる範囲では『頭文字D』の高橋啓介とか、『巌窟王』のカヴァルカンティ侯(アルベールとユージェニーの間に割って入る金髪の兄ちゃん)とかの、キザったらしいイメージだったから目からウロコ!ごめん、いままで知らなくて。

あと、敵のボスみたいなヤサ男が野島兄こと野島裕史氏だった。(弟さんも声優さんなので野島兄とかお兄ちゃんとか言ってるのです)。最近ちょっと好きなんです、野島お兄ちゃん。中でも今回のこの役でやってる声はかなり好き。なんていうのかなー、凄く普通。普通にいい声。高くもなく低くもなく、硬過ぎもせずやわ過ぎもせず。でもなんかいいんだよねー。今回セリフがだいぶ少なかったので、次回に期待。

というかね、次回第10話にはナミーこと浪川大輔くんが出るんですよ。しかも凄い低音が聴けるらしいので楽しみ。つか、9話の最後、次回予告でひと言だけ喋ってたのがそうだと思うんですが、いままで聞いたことないくらい低かった。『うたわれるもの』のベナウィ役もだいぶ低めだったけど、それよりもまだ低いか?最初は、普段の、少年役を普通にやれるくらいの高さの時が好きだったけど、この頃低めの時もだいぶ好き。

…という訳で、年齢制限ありの、スプラッタかも知れないアニメでもこうして声萌えして見ています、という話でした。時代劇アニメの話とはちょっと違っちゃいましたね…。
『バジリスク 〜甲賀忍法帖〜』
選んだ画像は、原作コミックのものですが、アニメもほぼこの絵そのままです。DVDのパッケージイラストは全体的に人物が小さめだったので、キャラの顔がよく見えるこの巻を選んでみました。

えっと、続きはまた後で、書きますね。

さて続きでございます。

この漫画の原作小説は、山田風太郎の『甲賀忍法帖』です。つまり、小説→漫画→アニメ、です。
ちなみに、この小説からオダジョと仲間由紀恵で実写映画化したのが『SHINOBI』。(でもこちらはあまり良い出来ではありません…)。

どんな話かっていうと…、
徳川家康が天下統一を成し遂げた後くらいの時代、つまり戦国時代は各地の武将の下で暗躍していた忍者たちも、太平の世が訪れたことで活躍の場を失っていきつつあった頃、かつては対立していがみあっていた甲賀の一族と伊賀の一族も不戦の約定を結び、今後はさらに甲賀の頭領の孫・弦之介と、伊賀の頭領の孫娘・朧との婚姻により和解へと歩もうとしていた時、突如として家康から命令が下されます。双方10人ずつを出し合い、技を競い合え、――つまり殺し合え、と。かつての因縁を思い出したか、不戦の約定ゆえに押さえ込まれていただけなのか、敵意をあらわにしていく忍たち。この時点で既に恋仲であった弦之介と朧はその無情な命令に引き裂かれ、否応なしに両一族の争いに巻き込まれていきます。忍者版ロミオとジュリエットは、いったいどのような結末を迎えるのでしょうか。
家康がこれを命じた理由というのも、忍者たちにとっては不条理極まりないもので、最初の段階では忍者たちにはそれは明かされていなかった…と思いますが、なにゆえに殺し合わなければならないのか…、という苦悩も描かれ、ストーリーはなかなか深いです。

この主人公、弦之介がまたすげーイイ男で。なんていうかな、時代劇的な好青年、かな。サムライスピリッツに溢れ(忍者だけど)、真面目で、まっすぐで、『いろは』の秋月よりは愛想はあるタイプ。で、色恋には決定的に鈍いところが微笑ましい。目ぇつぶって頬を赤らめてる女のコに、「疲れているのでござろう、今日はもう居室で休まれるがよい」とかゆーんだよ?それで、弦之介さまは意地が悪うございます、と言われて「いま何と?聞き取り損ねてしまい申した」って。じれじれする!(笑)
その弦之介を好演しているのが、鳥海浩輔氏(通称鳥さん)。私がいままで聞いた鳥さんの声のなかでは、この弦之介を演っている時の声がいちばん好きだ!いつものエロさを外して清潔感を前面に押し出した声で時代劇口調。それがもの凄い格好良いんですけど!

主役ふたりに関してはどこまでも純朴というか、そんな設定と演出を貫いていますが、周囲の脇キャラはけっこう生々しい。弦之介に惚れ込んでいて、伊賀の女に渡すくらいなら…!と詰め寄ってくる陽炎は嫉妬に狂う女の典型だし、朧を手篭めにして伊賀一族を牛耳ろうと企む天膳は野心を滾らす男の典型だし、嫉妬や欲望、恨みつらみがどろどろと渦巻いていて…、昼ドラじゃね?って思うほどっていうか、エログロとバイオレンスの忍術で味付けされてはいますが、ストーリーの本質は昼ドラ系人間模様劇なんじゃないかって思います。

あと、私、この天膳の速水奨が好きじゃなくて(笑)。いえ、この役の芝居として適切なんですけど、なんつうかやらしいっていうか…。
あと、みゆきちこと沢城みゆきちゃんとか、羽多野渉くんを覚えたのがこのアニメだったな。

そんな感じかな。
このアニメ。(笑)
『幕末機関説 いろはにほへと』

ジャケ写はこちら。
幕末機関説 いろはにほへと 巻の四
DVD バンダイビジュアル 発売:2007/04/25 6,300円
奈央さんがこの絵好きかなって思って選んでみました♪
私はバンダイチャンネルのネット配信で見てます。
第1話は無料配信、残り25話が¥1837(税込み)で30日間視聴できる、というパックです。


なんとなく、11月とか12月ごろ、寒くなってくると時代劇が見たくなるんですよ、私の場合。それ以外の時期でも見るんですけど、この時期は特にね。そうして見ているから、きっとその繰り返しが年々重なって、余計そうなっているんだと思う。

あと、今回はナミー(浪川大輔氏のこと)の声も聴きたいなっていうのも重なってこの作品を選びました。ちなみに、このジャケ写のキャラは、鳥さん(鳥海浩輔氏のこと)が声をあてている神無左京之介。

この作品は、纏めて言うと、史実を絡ませつつ展開する架空の時代劇アクションストーリー、かな?時間的には坂本龍馬暗殺直後から五稜郭開城まで。オリジナルアニメで、原作はありません。

主要なキャラは、だいたいこのくらい。
主人公:秋月耀次郎(あきづきようじろう)声・浪川大輔
ライバル?:神無左京之介(かんなさきょうのすけ)声・鳥海浩輔
ヒロイン:遊山赫乃丈(ゆやまかくのじょう)
黒幕:茨木蒼鉄(いばらぎそうてつ)声・井上和彦

私はこの耀次郎が可愛くてたまりません(笑)。17歳、という設定ですけど、少年らしさは皆無です。サムライスピリッツ溢れる青年剣士。笑わないし、頬を赤らめたり全然しない。無駄口を叩かずひたすらストイックに自分の使命を果たそうとします。あと、これはスタッフさんが良く頑張ってくれた、と思う点ですが、和装での立ち居振る舞い(歩き方も走り方も)をきちんと描いていることと、殺陣の出来の秀逸さが、この性格でのキャラクターの成り立ちを支えていると思います。作画も、基本的にはこの子の表情には手抜きがなく(稀におかしいと思う箇所あるけど)、いつでもキリッとしていて可愛いです。ええ、そこが可愛いです。あと、若干ネタバレですが、背中から斬られちゃった時の、「なぜだ…!」の傷付いた表情も可愛いです。(勿論、信用していたから背中を見せた訳だから)。あと、「なぜだ…!」の声も非常に良いです。ゲーム『緋色の欠片』でもナミーが同じセリフを言う箇所があるんですが、そこもむちゃくちゃ好き。ゲームオーバーに繋がるとこなんだけどね。
ほんとこの、愛想のないとこ…、それはひねくれてるからじゃなくて、ほんとただストイックなだけ、そういうところが可愛くてしょうがないんです。やっぱり猫が好き。だから、アニメ全体の評価が、5段階評価で星3つくらいでもけっこう見ていられる。
それにしてもまったく、浪川大輔ってどういう役者なんだろう。ラジオとかで聞く限り、あんなに漢字読めない子で、天然で無邪気なとこもある子なのに、耀次郎の役にこんなにもぴったり嵌っているっていうのは凄い。というか、本当に"役者"なんだ、この人、って思う。漢字の多い台本だったろうし、候文の文(ふみ)を読むところとか、苦労してない訳がないと思うんだけど。わんこタイプの役も多くやってるし、そういう時もいいんだけど、こういう猫タイプの役をやったときでも凄く私のツボを突きまくる…。

この耀次郎のライバル的な存在なのが神無。日英ハーフで大英帝国のスパイ、二丁拳銃の使い手、という設定ですが…、悪くはないけどね、このアニメのストーリー上、もうちょっとなんとかならなかったのかなーという気がします。幕末の動乱の日本で、という話なら、本来はライバルを設定するポイントはここじゃないんじゃ…?
でも二丁拳銃VS日本刀の殺陣は凄く見応えがあった。うん、そのためにはこのキャラ設定が必要だ、許す。銃と刀っつったら、普通、「それはないでしょ?」「ああ、アニメだからね」みたいなアクションになってしまいがちだと思うんですけど、この殺陣は違うの。銃にもやっぱり隙っていうのはどうしても出来ちゃうので、その間に間合いをぐっと詰められちゃったらやっぱり撃つより刃を避けるほうを先にしなくちゃいけなくなるし、でも撃っちゃった者勝ちじゃんと思うから急いて撃っちゃうし、刀のほうはそれで無駄弾を消費させるねらいもあるし、ってそういうのを存分に見られるのは第8話ですね。耀次郎の足の運びもちゃんと摺り足になっているし、この8話の殺陣も刀で銃と戦うにはこういうやり方があるんだ、っていう風にこの殺陣を凄く評価しているコメントもちょくちょく目にしたものでした。ちなみに8話っていうと、お屋敷の中での対戦で、この子たちは一晩中戦っていればいいと思うの、って仰った、あれですよ。
あと、この神無のキャラにも触れておこう。無口で、比較的ストイックで、つまり、耀次郎と性格似てるんですよねー。母親に捨てられた経緯から、神無には若干ひねくれの要素もあるんですけど、基本的には無口、無表情、感情も比較的フラットな耀次郎と神無。どっちもボケないし、どっちも突っ込まない。こいつら二人だけで置いておいても、何も話が転がらないっていうか。それでも翻弄されてしまうのが幕末という時代の魔力、なのかも知れません。
…でも、この神無には耀次郎に感じるような可愛さを感じないな…。何でだろう。でも鳥さんもいい仕事してると思います。そこはかとなくエロさが漂うというか、そいうのが西洋人ぽい雰囲気っていうか?神無については終盤に入ると「え?」と思うような展開になるのですが、芝居もちゃんとそれに合ってるし。
鳥さんで時代劇、というと、『バジリスク 〜甲賀忍法帖〜』を思い出します。これはアニメとしても凄く出来が良いし、鳥さんも凄く良かったな。

それにしてもこのヒロインの評判の悪さはまた格別ですよね。この子を良く言ってるコメントやレビューの類をあまり見た記憶がない気がします。まったく、何をしたいのかわからない。女って本当に馬鹿だね、と言われてもこのヒロインに関しては当て嵌まってる…、いや、馬鹿にもなり切れていないのは、シナリオサイドの練り不足じゃないですか?だから黒幕をもっと活躍させれば良かったのに、と私などは愚考する次第なのですが。
ヒロイン・赫乃丈が看板役者で、彼女が属する一座に脚本を提供しているのが、黒幕・蒼鉄なのですが、一座のほうが先に存在していて、後から蒼鉄が彼らを見出して座付きの戯作者になるという設定になっています。でもここをね…、彼女に出生の秘密的なものがもうちょっとあったりして、本人はそれを知らなくて、蒼鉄がそれに気付いて利用してる、みたいな設定だったりとかしたら面白いのにな、とか、蒼鉄が赫乃丈を見出して役者に仕立て上げたほうが傀儡っぽさが出ていいのにな、とか思ったりするんですよね。例えば、序盤は赫乃丈はまるっきり蒼鉄に操られててというか洗脳されてて、ついでに蒼鉄に恋心を抱いているんだけど、耀次郎の登場で自我が芽生えて蒼鉄の呪縛が解け、耀次郎に惹かれるようになって、彼についていくけど、後半でまた蒼鉄と再会してみるとやっぱり呪縛は解けきってなくて、どっちを信じたらいいかわからなくなって、二人の男の間で揺れ動く、という比較的ありがちではあるけれど、ベタで面白い展開が容易にはまるキャラの配置なのに、そうしなかったのはどうしてなんだろう。…というか、視聴者層を意識してとか、そういうのなんだろうけど。

蒼鉄にもっと野心家臭さがあっても良かったんじゃないかな、って個人的には思います。日本の歴史を陰から操ってやるぜ!的な。でもなんかやっぱりストイックさが強く表に出てるっていうか。泥臭さがない…。…和彦さんだからかな。もし塩沢兼人氏が生きていたら、この役に塩沢さんっていうキャスティングもありだったよね、きっと。そしたらもっと妖しくなっただろうな…なんて考えたりした。同年代だよな、とは思っていたんだけど、調べたら和彦さんと塩沢さんは生まれ年が一緒でした。
すっごくマイナーな話なんですが、凄く昔、『カルラ舞う!』がOVA化されたとき、剣持役を塩沢さんが演じていました。今だったら和彦さんがやればいいと思うの。(というような役なんですよ、というだけの話…)。『カルラ』、すごく面白いのにな。飛騨編とか特にアニメ向きだと思うんですよ、アクションの要素もあるし、人物の相関関係も面白いし、日本史の見方も凄く面白い…。壬申の乱の解説とか。呪法にも理屈があるんだってわかるし。日本の歴史の裏に呪法あり、っていう面白さがある。
だから蒼鉄を呪術的な視点で見てキャラクター造形をしてみても良かったと思うんですよね。そしたら幕末の情勢に深く関わっていたにも関わらず歴史上なかったことにされているのは呪法を否定するため、みたいな設定も出来たかも。


…という訳で、アニメそのものの評価は別として、個人的にはもの凄く楽しんでる作品なのでした。
DVD アニプレックス 2005/12/21 ¥3,675 劇場用アニメ『BLOOD:THE LAST VAMPIRE』の“セーラー服の少女が日本刀で翼手(人に擬態し、人間の血を喰らう異形の生物)を斬る”というコンセプトをもとに、新たな発想で繰り出すハイパー・アクション・バトルTVアニメーションのDVD化第1弾。 第1話「ファーストキス」は、米軍基地のある沖縄コザの町を舞台に、1年前までの記憶がな…

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ネタバレ含む

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私はこれの元ネタ『BLOOD:THE LAST VAMPIRE』がけっこう面白いと思ってたので、本作はホントに基本コンセプトだけしか同じじゃないんだなーと思っていままでとくに見ようと思わないで来てました。小夜の性格とか全然違うし、作品全体のトーンも違う気がする。ていうか違うよね。なんですけど、某所で第1話が無料配信だったので、見てみたら、おや、これはこれで面白いねと。これはあれですね、小夜とハジのラブストーリーでしょう。私的にそう位置づけた。小夜に口移しで血を与えるときに、ぎゅっと抱きしめる腕に力が入るところとかその後の口元を指で拭ってやる仕草なんかを見ると彼の気持ちがわかりやすい。そこでフィルターがかかったせいもあるかも知れないんですけど、小西さんの声がまたいいんだわこれが!抑揚の少ない口調でありながら、声の響きの中に小夜への愛情が滲み出てる気がしちゃうんですよ。「小夜」って呼ぶだけで、その名がどんなに愛しいものであるか、みたいな感じがしちゃうんですよねえ。役者だ、こにたん。それとも私が都合よく聴いているだけなのか。
最初の数話と、こにたんが沢山喋っていそうな17話だけを見た上での感想でした。配信リストにはまだ、全50話載り切っていないので、揃ったら通して見ようかなと思っているところです。
しかしまあ、各話あらすじや関連サイトなどを見ると、不憫なやつですな、ハジという男は。確かアネキもハジいいって言ってましたよね。

これにも譲治伯爵出てますね。いやもう、私の中では譲治は伯爵です。もうこれで決定ですから。伯爵ぅ!

あと、楠桂の『人狼草紙』を思い出しました。狼牙王とお菊の関係と同型ですね。こういう類型を言い表すのになんか適当な言葉ってありますか。

それにしてもこのネット配信てやつは、見よっかなと思ったらすぐその場で見られる手軽さとレンタルより単価が安い(複数話パックなら)(高いやつもあるみたいね)ところがとてもいいのだが、数を沢山見ちゃうからそのへんがやばい気がする…。
週末に6話までb-chで見ました。

(で、奈央さんの感想を見たら、いろいろ合点がいって、そして爆笑しました。そうか、そういうことか!と)(すいません)。

ブロードバンド先行アニメってやつですね。へーそういうのあるんだ、と今頃わかりました私。

これ、けっこう普通に面白いです。時代劇として頑張ってるという印象。スタッフに「殺陣」担当の人の名前があって、驚きました。アニメで?それとも私が知らなかっただけで一般的?立合いシーンはかなりきれいで見応えあるように感じられました。
その分、花魁道中は手抜きでしょ(笑)!足の運びとかちょっと雑じゃない?ま、いいけど、メインはちゃんばらだし。
このクオリティが維持されるなら、話とかが多少おかしくても私はちゃんばらシーンを見るためだけに続きを追っかけられるなーと思いました。
私はこの第2巻のイラストが好きです。紳士が椅子に腰掛け足を組み腕を肘掛に乗せている。私的萌え仕草です。

ネタバレ。はそんなにないとは思うんですけど。一応。

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『巌窟王』は、はゆたさんが面白いってレビューしてたから、そのうち見ようと思っていたものでした。『戦闘妖精雪風』でブッカー少佐を演じた中田譲治氏の声が、どっかで聞いたことあるようなないような、けっこう好きな声なんだけど、ほかになにやってたっけ…ということでウィキペディアで見てみたら(ウィキって便利だよね)『巌窟王』の伯爵も演ってるってことがわかり、そこからリンクをたどってあらすじなどを知り、またはゆたさんが一気レンタルしちゃってたことを思い出して、それなら「当たり」間違いなしでしょう、と思って最初の数話を見たら、私もハマった。完璧ハマった。バンダイチャンネルで配信されていることも偶然同時に知り、全話購入して残りの20話近くを一気見した。(ほぼ1日掛かったさ!)(←3連休とはいえ暇人!)

それにしてもこの伯爵!
中田譲治の声だから伯爵がエロいのか、伯爵だから中田譲治の声がエロいのか。いやまったくちょいと私にはそこが辛抱たまらんかった。「わたくし」「いけませんな」「〜ではありませんか」などの持って回ったセリフや高笑い、苦痛の呻きや絶望の叫びまで、これでもかというほど堪能させていただきました。

画が独特でしたね。というか、こういうの初めて見ました。漫画のスクリーントーンみたいに、テキスタイルっつうの?ああいうのが沢山貼り付けてあって、ただし陰影がまったくついていないので、絵の立体感が損なわれている。でもそれが逆に切り絵みたいな効果を産み出して紙芝居かなにかを見ているような気分に近くなる。それがこう、なんていうか"物語"の印象につながる。それで、画の動きが削がれて見えるためか、伯爵のオーバーアクト気味な芝居がかった仕草やセリフ回しまでもがよく馴染み、この世界に引き込まれてしまう。というのは私の場合でしたが。けっこう目につらい部分もあるかも知れませんね。

私はいままで、とくに復讐劇というジャンルに興味を惹かれたことはありませんでした。虚しいことだと思っていたからです。成就したところで得られるものは満足感ではない。(多分ね)。また、人を呪わば穴二つとも言うように、復讐に駆られる人物の末路はだいたい決まっているし。そういうのが可哀相で見ていられなくなることもありました。
でもこの巌窟王には惹かれました。彼は、結果としてどうなるか知っていただろうと勝手に思っています。復讐が果たされたとき自分の身はどうなるか、心はどうなるか。そんなもの知っていたところで怒りや憎しみの感情は消えてなくなる訳ではなく相手を許せるようにもなりはしない。いや知っていたからこそ、純粋にそれらの感情を身の内で昇華させ復讐へと突き進んで行ったのではないか。そう、「許せない」という気持ちの大きさは私だって知らない訳ではなかったはずだ。だったら伯爵に共感できる。とか思っちゃったら、最後まで一気に見ちゃう訳ですよ。

PCで見たからいろいろマイナス点もあったし、長時間見たから疲れたけれど、有意義だった。充実だった。ありがとうございました。