ある患者さんが亡くなられた。私が就職したときにはその状態になってすでに長い時間が経っていた人だった。つくるのにたいへんに手間がかかり、その患者さんにしか使われない薬が入った処方だったので、直接ご本人を知っているわけではないのだが、なんだか感慨深いものがある。もうその人のためにあの面倒な処方を作る必要がなくなったのだと思うと、手間が減ったということに対してなんというか空虚感のような感じもあるし、なんだか、しみじみとしたような、そんな感じがする。

コメント