私はこの第2巻のイラストが好きです。紳士が椅子に腰掛け足を組み腕を肘掛に乗せている。私的萌え仕草です。

ネタバレ。はそんなにないとは思うんですけど。一応。

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『巌窟王』は、はゆたさんが面白いってレビューしてたから、そのうち見ようと思っていたものでした。『戦闘妖精雪風』でブッカー少佐を演じた中田譲治氏の声が、どっかで聞いたことあるようなないような、けっこう好きな声なんだけど、ほかになにやってたっけ…ということでウィキペディアで見てみたら(ウィキって便利だよね)『巌窟王』の伯爵も演ってるってことがわかり、そこからリンクをたどってあらすじなどを知り、またはゆたさんが一気レンタルしちゃってたことを思い出して、それなら「当たり」間違いなしでしょう、と思って最初の数話を見たら、私もハマった。完璧ハマった。バンダイチャンネルで配信されていることも偶然同時に知り、全話購入して残りの20話近くを一気見した。(ほぼ1日掛かったさ!)(←3連休とはいえ暇人!)

それにしてもこの伯爵!
中田譲治の声だから伯爵がエロいのか、伯爵だから中田譲治の声がエロいのか。いやまったくちょいと私にはそこが辛抱たまらんかった。「わたくし」「いけませんな」「〜ではありませんか」などの持って回ったセリフや高笑い、苦痛の呻きや絶望の叫びまで、これでもかというほど堪能させていただきました。

画が独特でしたね。というか、こういうの初めて見ました。漫画のスクリーントーンみたいに、テキスタイルっつうの?ああいうのが沢山貼り付けてあって、ただし陰影がまったくついていないので、絵の立体感が損なわれている。でもそれが逆に切り絵みたいな効果を産み出して紙芝居かなにかを見ているような気分に近くなる。それがこう、なんていうか"物語"の印象につながる。それで、画の動きが削がれて見えるためか、伯爵のオーバーアクト気味な芝居がかった仕草やセリフ回しまでもがよく馴染み、この世界に引き込まれてしまう。というのは私の場合でしたが。けっこう目につらい部分もあるかも知れませんね。

私はいままで、とくに復讐劇というジャンルに興味を惹かれたことはありませんでした。虚しいことだと思っていたからです。成就したところで得られるものは満足感ではない。(多分ね)。また、人を呪わば穴二つとも言うように、復讐に駆られる人物の末路はだいたい決まっているし。そういうのが可哀相で見ていられなくなることもありました。
でもこの巌窟王には惹かれました。彼は、結果としてどうなるか知っていただろうと勝手に思っています。復讐が果たされたとき自分の身はどうなるか、心はどうなるか。そんなもの知っていたところで怒りや憎しみの感情は消えてなくなる訳ではなく相手を許せるようにもなりはしない。いや知っていたからこそ、純粋にそれらの感情を身の内で昇華させ復讐へと突き進んで行ったのではないか。そう、「許せない」という気持ちの大きさは私だって知らない訳ではなかったはずだ。だったら伯爵に共感できる。とか思っちゃったら、最後まで一気に見ちゃう訳ですよ。

PCで見たからいろいろマイナス点もあったし、長時間見たから疲れたけれど、有意義だった。充実だった。ありがとうございました。

コメント

はゆた
HAYUTA
2007年1月9日19:51

こんばんはー。
あっはっはっはっは!!と大笑いしちゃった。たしかにそういえば、中田譲治はどんな役でも何だか無駄にエロい! 私もこれ観ている時は伯爵が喋るたびに「伯爵ー!?!」と、色んな意味で悶えてました。
そうそう、↓の「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX Solid State Society」を一昨日借りてきて観ました。
ぅお〜〜・・・大きくなったのねぇ、トグサってば・・・。なーんて、親戚のオバちゃんみたいな感想が。私、これはDVDの2巻までと、映画になった2本しかちゃんと観てないので分からないところが多くてちょっと難しかったです。全巻みたいけれど、ズラリと並んでいるのを見ると借りる気が一気に萎えてしまう・・・ゆっくりと、観進めていきます〜。

”D”
”D”
2007年1月9日23:41

ぼんそわ〜(笑)。
ですよね、ほんと、なんであんなにエロいんですかね、伯爵!(笑)『巌窟王』ドラマCDも買うつもりですよ私。そして悶え死のうと思ってます(笑)。
攻殻のSACシリーズは全部見るのは大変ですけど、総集編もあるよ。「The Laughing Man」(1st)っていうのと「Individual Eleven」(2nd)っていうの。いえ地道に見るのも楽しいと思いますが。