追記など

復讐劇にあんまり惹かれないっていうところを書いていたとき、なーんかしっくり言えてないなーと思ってたんですけど、ちょうどいい言葉をさっき思い出しました。救いがない、です。復讐を遂げてもその人間の魂は救われない。と思うんですけど。いや、救われる場合もある？うーんどうだろう？けど、伯爵なら「救いなどいらぬ！」と言いそう。

復讐と言えば、『LAST EXILE』のアレックス・ロウも復讐の人なんですよね。監督は違う人だけど、同じ製作会社だし、なんとなく連想する。そういえばビジュアルもちょっと似てるかも。このキャラも森川智之の声がよくハマってたな。普段クール過ぎるほどなのにキレた時の、憎い、憎いぞ！みたいなのが滲み出る演技が良かった。森川氏の伯爵もちょっと想像してみたりする。
森川智之と言えば、『さよならを言う気はない』（英田サキ/大洋図書）のドラマCDでヘタレ探偵役をなさっていたのですが、それを年末に聴きました。こういう役もうまいスね、この人。すごいハマってた。そうだろうと思ってスパッと買ったんですが、予想通りでした。

『巌窟王』でのモンテクリスト伯爵には吸血鬼じみた雰囲気があるんですが、このビジュアル、『バンパイアハンターD』にも似てると思いました。（マッドハウス製作の劇場版のほう）。英語版はかなり昔に見てたんですけど、ちょうど最近日本語版を見ました。D役の田中秀幸、マイエルリンク役の山寺宏一、どっちもけっこう好きな声の人がやってるっていうのを知ったんで。ただ私はもっとずっと昔に朝日ソノラマ・カセット文庫でD＝塩沢兼人、マイエルリンク＝田中秀幸で聴いたことがあったので、なかなか複雑なものがありました。でもこれいつ日本語録音したんだろう？塩沢氏の亡くなった時期など考えると、もしかしてカセット文庫と同じ配役っていうのもありえたんじゃないかなあなどなど……。
田中秀幸のDも結構良かったけれど、この人の声って、それだけですでに貴族っぽい感じがするんですよね。なんか声自体に品がある。良いところでもある訳ですが、やっぱりこういう、この人の声がより向いてる役が他にあるお話だと、勿体無い感じがしちゃうというか。でもあれですよね、同じストーリーで主役の2人を両方演れて、役者冥利に尽きただろうなあ、などと勝手に思ったりして。
役者冥利といえば、モンテクリスト伯爵役もそういう役だろうなあ。
山寺宏一のマイエルリンクは思いのほか良かった。ふつうの二枚目声で演るのかなあと思ってたら、もう1段低い声で、よく合ってた。
この2人の配役を逆でっていう意見をよそで見ましたが、ああ、それもありだよねって思った。

まあそんな訳で。