ISBN:B000WC3KZI 雑誌 リブレ出版 2007/10/06 ¥590

土曜が1日仕事の上、飲み会だったので、結局2連休でした。代休を楽しみにがんばるぞ。(だんだん人使いが荒くなって来たぞ)(笑)。
土曜の呑みで疲れ、まだ寝ていたい身体を叩き起こして日曜の朝、書店に行ったが、本誌はまだ出てなかった。(だいたい発売日翌日に並ぶのに)。夜また出直そうかと思ったけど…、結局、本日に持ち越し。(昨日は『兄貴上等』新装版を読んでた)。
鹿乃さんの、長編読み切り、読みたくて、待っていたのだ、今月号。

つくづく、私の感覚の変化がわかるというか…、昔は鹿乃さんの漫画って、なんとなく生々しいというか、そういう感じがして苦手だったのだが、現在はこのくらいの感じが丁度いい。昔好きだった作品のほうが今はおとぎ話ちっくに見える。それらの作品は今でも勿論好きなのだが、当時ほどには良いと思えない。
だいたい私、鹿乃さんのコミックスでビブロス刊のもの、持ってないんですもん。新装版が早く出ないかと待ってるとこ。

エビリティにすっかり飽きている自分に気付く(笑)。漫画でも小説でも3巻くらいまでは、あんなに面白いと思っていたのに。
たぶん、マンネリにならないように、キャラだって恋愛シチュエーションだって、手を変え品を変え作っていらっしゃるように見える…のになぜ飽きた感じがするんだろう?
セレブに飽きたのだろうか?

 
 ネタバレ含む感想
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北上れんは、最近頑張っている感じがする…なんて言うと偉そうだな…。ほのぼの・甘々な印象の作家さんだったけど、ちょっと前に英田サキのヤクザものに挿絵をつけていたし、シグナルレッドベイビーのシリーズもちょっと目先を変えてきた?という感じがして、次に何を描くのか見たいと私に思わせている。…けど、本質はほのぼのな人だという感じがします。例えば、ほのぼのなスタートを切りつつ随分と痛そうな側面も見せてくれる川唯東子(『bondz(ボンズ)』や『胡桃の中』が好きだ)とはたぶん違うタイプ。私はほかにギャグの皮をかぶっといて時々さっくりと切り込んでくる、本庄りえ、神葉理世、大和名瀬あたりもなかなか好きだ。

最近は鹿乃しうこ作品なら何を読んでも面白いと思う私。今回の読み切り『蜜月』も、非常に良かった。主人公の浩太は、愛情に飢えたタイプで、相手を引き止めるために「本気じゃなくてもいい(遊びでもいい)から一緒にいて」とか言っちゃったり、今回はそういうのないけど、彼氏がDV男でも別れられなくて酷いセックスも許したりする、あのタイプ。普段だったらこのタイプの受って、見るに耐えないというか…、読んでてイラっとくることが多い。だけど、その典型って訳じゃなくて、いざって時にはコブシで解決もするっていう、男前な要素もあるってことと、攻がこのタイプの受に対してのテンプレな攻(DV男とか自己中とか)とちょっと違うってことと、浩太の心理描写がうまいってーことで凄く私の気に入る話になっていた。ほんとに、浩太にイラっとしない。浩太がそういう彼氏依存で捨て身な引き止めをしちゃうようなとこ見せても、そこに至るまでの心理が理解できて、むしろ泣けるというか。
それから、あの鏡を見て、俺こんなに兄ちゃんに似てたっけ、っつーとこ上手い…!唸ったとこです。
この50Pの読みきり企画、何号か続いてて今号で最後だった訳ですけど、私はこれが1番好きだな。その次は町屋はとこのやつ。町屋さん意外と奥が深いなと思って。

そんなことを考えてた1日でした。

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追記。
書こうと思ってたことが、抜けてたので補足。
今月の北上さん。受と攻がそれぞれお互いに落ちた理由についてのエピソードが良かった。簡単に説明するのが難しいんだけど。先々月の前編も読んでないとわかりにくいし…。
名にはいろんな意味があるし、とくに名を重んじる業界だしね。本人たちも名前に思うところが大きかったんだなと。

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