ISBN:4862632637 単行本 英田 サキ リブレ出版 2007/10 ¥893

うわ、どうしよう、表紙画像出ちゃいましたね(笑)。
正直言うと、私もこの表紙と裏表紙のあらすじ(知り合ったばかりの相手と勢いで寝てしまってでももう二度と会うこともないかと思っていたら最悪の再会!みたいな)を見て、軽く引いて積読してしまっていたのですよ。『愛してると言う気はない』と『すべてはこの夜に』でノリノリの英田節が効きまくってる2本を読んだ後でこの表紙とあらすじじゃ、一度手に取っても本置くって。(というか手に取った順番が、全然発売順じゃない…)

ところが読んだら面白かったんですよ。
すいませんでした、英田先生!

ネタバレというほとネタバレしてないつもりですが…

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とくにハードでもなく切ない心情に踏み込むでもなく英田節は聞かれないが、サクサク読んで楽しめる英田エンタテイメント。
火サスとか土ワイみたいですよ。サスペンス風BL。けっこう上手い。サスペンスって「こいつ犯人?」って思いながら読む(見る)訳ですが、どの場面で誰に対してそう思わせるか、っつうのがBLにしては上手い。そっか、キャラが立ってるから?今回サブキャラの人数が多めのような気がするんですが、みんな個々に特徴が押さえてあって心象がぼやけないんですよね。ちょっと追記;なので、サブキャラが少ないせいで自然と犯人がわかっちゃうということはない訳ですよ。
あと、本当にオヤジの描写が上手い(ように見える)。英田さんの中身は一体何で出来ているのか。
それでいて恋愛のすれ違い、ヘンな意地で簡単なはずの「好き」の気持ちがまっすぐ伝わらない描写が物凄く上手い。
この表紙絵の攻は嘘。そおだなー、私の思いつく限りでは、円陣闇丸さんとかだったらこういうの(無精髭付きオヤジと可愛い学生)うまいんじゃないだろうか。
そしてシメはすごーいあまーい仕上がり。(秋林さんなら砂吐くと思う)(引き合いに出してごめん)。

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…ほめちぎってるな、私。
ま、いっか。

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