ふつうに人にお勧め出来るやつを持って来よう、と思って入れ替えました。エロスとかバイオレンスとかグロテスクっていうキーワードを離れてね。

『ストレンヂア -無皇刃譚-』 通常版
DVD バンダイビジュアル 発売:2008/04/11 3,990円

続きはまた後で。

さてと、では。

えっと、私はこれがいちばん、はゆたさんにピンポイントでおすすめです(笑)。賢くて、ご主人様の窮地を救ってくれるわんこが出てくるからです。で、飼い主のほうの名前が仔太郎(こたろう)っていうの。わんこは飛丸(とびまる)。

あと、先に取り上げた3作品はTVシリーズですが、これは100分ほどの劇場用作品、というところもお勧めポイント。TVシリーズは見始めるとやっぱり長くて大変だよね。面白いけど。

原作はなく、アニメオリジナルの作品です。戦国時代の話ですが、場所は架空の土地みたいです。信玄とか謙信とか知った名前も出て来ません。浪人の名無しと少年の仔太郎の一種のロードムービーです。ある理由から追われている仔太郎が、偶然行き逢った名無しを用心棒に雇います。はじめのうちは何かとウマが合わずぶつかってばかりのふたりが、次第に信頼し合うようになっていく、というわかりやすいストーリー。彼らを追うのは明(みん)から来た中国人たち。その中のひとりが羅狼(らろう)という名の剣士で、おそらくヨーロッパ方面から中国に流れてきたのだろうと思うのですが、金髪碧眼の大男です。これが強さを信じ、戦うことを求める漢(おとこ)。この羅狼と名無しの対戦がもうひとつの見どころです。いやもう、ホント強いのこの人たち。彼らのアクションシーンを見るのは爽快です。ただ、最後のほうのアクションシーンにはグロい描写も若干あるけど。

誰のアクションシーンをどのあたりの位置に入れるか、など、そういった面で、映画としてはオーソドックスな手法を取っていて見やすいと思います。それでいて、脇キャラや舞台装置などをうまく効かせて見ている側を飽きさせない工夫も感じられます。殺陣もよく出来ていると思います。あ、そうだ、冒頭のアクションシーンで羅狼が真剣白刃取りを見せてくれますよ。あの、ぱっと頭上で相手の刃を両手で挟んだ後、えっと、こう、挟んだまま腕を横に倒すっていうか、ひねって、体もひねりを効かせることで剣を奪いつつ相手をひっくり返す…って、文章で説明すんの難しいなー。見て、おおっ、って思った。

女性キャラが少なく、登場シーンも少ないため、ちょっと花が足りんという気がしないでもないですが、そんな中でも可愛いオススメの注目キャラが風午(ふうご)という中国人の少年剣士。鷹匠で、双刀の使い手でもある。(双刀っていうか二刀流は私にとっては萌えポイントなのですよ)。この子が羅狼を大好きなんですよ。いや、BL的な意味ではなく。(でもそう取ろうと思えば取れる…)。羅狼が中国人集団のボスと言い争って部屋を出て行ってしまう場面などでは、とっても心配そうにしていたり、羅狼が出掛けていて留守番の時などは「羅狼がいなくて淋しいか?まるで夫を失った妻のようだぞ」などと仲間からからかわれたりしているの。それで声が野島お兄ちゃんこと野島裕史氏。日本語のときはね。
えっと、この作品では中国人キャラが何人か出て来ますが、基本的に日本人が聞いている場面では中国語キャストのかたが中国語で声をあて、中国人同士で会話している場面では日本人声優さんが日本語で声をあてています。(ただし生粋の中国人ではないキャラ、例えば羅狼などは、日本人声優さんが中国語を話しています)。なので、二人一役な訳です。なるべく声質の似た声優さんを組み合わせてはいるつもりなのでしょうが、この風午だけは声の違いが悪目立ちしてしまって残念。ほかのキャラはもともとセリフも少なく、あまり気にならないのですが、風午は比較的出番も多めで、物語の中で重要なカギとなるシーンで居合わせるというか、合いの手を入れるようなセリフも多いキャラなのでなんとも惜しい気がします。でもまあ、そういう大事なところは野島お兄ちゃんが演ってるのですけどね。

キャストに関して、先に野島お兄ちゃんの名前が出ちゃうところが私らしいな(笑)。主人公の名無しを演っているのは、TOKIOの長瀬智也氏、もうひとりの主人公の仔太郎はHey! Say! JUMPの知念侑李くん、ともに声優初挑戦のふたりが熱演しています。うん、凄く頑張ってるよ。悪くはないです。まあ、でも、う~~ん、本職の声優さんで聞きたかった気もする。名無しなんかは、それこそ、関智一氏とか…ガタイはそんなゴツくないけど、ちょっと無頼漢系のキャラだから…あー杉田でもいいかなあ(杉田智和氏のこと)。(あ、どっちも"ともかず"だ)。あと、ぱっと見、『青の6号』の速水に似て見えるキャラだからその速水役をやった郷田ほづみ氏の声でもイメージできるなあ…。

あとちょい役で出てた、マモこと宮野真守氏の若武者もカッコ良かったな。羅狼の山寺宏一氏はもう、円熟のベテラン。大塚明夫氏も出てますけど、重鎮ていうか、燻し銀ですね。

あ、あと、音楽が『海猿』の音楽も手掛けてる人で、佐藤直紀氏という人。言われてみるとクライマックスシーンの盛り上がるところとかは確かにそんな感じがします。なんていうか、王道で大団円な音楽なのですが、個人的にはここがもうちょっと"和"っぽい音楽だと良かったな…。でもオープニングのほうは凄く良かったです。和太鼓を基調にした感じで。

…という訳で、今回取り上げた中ではこれがいちばん、マニアックでなくオーソドックスな作品なんじゃないかな、と思います。

コメント

はゆた
2008年12月2日17:50

わははは!
仔太郎! 人の名で残念だわ〜(笑)
たしかレンタルに並んでたはず。観てみよう、そうですね、劇場用に長めならみやすそうです。

”D”
2008年12月2日20:05

あれ、コタちゃんと同じ名前?面白い偶然だなあ、って思ったんですよ(笑)。
それにこれなら1枚借りれば済みますしね。
お暇なときにでも、ぜひ見てみて♪