大輔考

"大輔"という名について考えてみよう、ということで…。

そうなんですよね、なんで声優業界には"大輔"が多いんだろう。…ご本人さんたちも自覚していらっしゃって、ドラマCDのキャストクレジットトークなどでも良くネタにしているのを耳にします。小野大輔さんが、「全日本大輔連合…全大連･新宿支部代表、小野大輔でした」って言ってるのを聴いたとき、ま、確かに多いけどね、そんな全国組織なんかい！ってスピーカーの前で突っ込んだっけな…。ひとりで淋しくね…。

そういえば、しばらく前に、某Webラジオで、岸尾だいすけさん（以前は漢字表記で岸尾"大輔"）が、ご自分の名前の由来について「あれですよ、荒木大輔ですよ」とお話されていたのを聞きました。ああなるほど、良く知らないけど、野球選手だよね、たしか、とそのときは流したのですが、このたびこの"大輔考"を書くにあたって改めてウィキペディアで調べてみました。
荒木大輔さんは1964年生まれ、早稲田実業高校時代、1年生時から不動のエースとして活躍し、春夏5季連続で甲子園出場して人気を博し「大ちゃんフィーバー」を巻き起こし、新生児の名前に大輔が流行した。…のだそうです。
あ、あれだ、ハンカチ王子みたいなもんか。あの後もたしか、佑樹って名前流行ったんじゃなかったっけ？
現在ボストン・レッドソックスで活躍する松坂大輔投手の名前の由来も荒木大輔さんだということは、実は有名な話らしいです。

たしかに、声優界の大輔さんたちってだいたい同年代だよねえ…って、思いかけて、「あれ？」と気付いた。たしか岸尾さんが私とタメ…つか、生まれ年一緒だよね、’74年でさ。前出のとおり荒木大輔さんが’64年生まれってことは、’74年当時荒木さんは10歳。甲子園で活躍する前じゃん…？
……。はて。

私がすぐに思いつくことの出来る大輔声優とその生まれ年を並べてみます。

平川大輔さん　　　　1973年
岸尾だいすけさん　　1974年
浪川大輔さん　　　　1976年
小野大輔さん　　　　1978年

荒木大輔さんが甲子園に初めて出場したのは1980年。みんなそれより前なんだ…。

ここまで来て、今度は新生児の名前ランキングを調べることを思いつきました。ほら、毎年ニュースにちらっとでるじゃん？去年は宮崎あおいちゃんの影響で女の子は「あおい」がランクアップしたんだったよね。
でも’70年代のとか調べられるのかなあ…と思って検索したら、…あったあったあった。すげえ、明治安田生命！明治45年（大正元年）生まれからのデータをWeb上に公表していました。 http://www.meijiyasuda.co.jp/profile/etc/ranking/year_men/

これを見ると…。
"大輔"は、’73年に第10位で登場したかと思うと、翌’74年には2位にジャンプアップ。その後5年間2位に甘んじていたが、ついに’79年には首位に立ち、さらにそのまま’86年まで8年間もトップ独走状態。もともと流行っていたところに、荒木大輔さんで拍車が掛かったんでしょうか。
…正直、そんなに流行ってた名前だなんて知らなかったな。

この名前の流行のピークと、上記の大輔声優4人の生まれ年はおおむね重なっています。もともと多い名前だ、ということはエビデンスが得られたと言っていいと思います。…けどさ…、ほかの業界で、このくらいの年代の人たちで"大輔"って名前の人、思いつく？芸名やペンネームを使うくくりの人たちはまあ置いとくとしても、スポーツ選手とかで…、…。私は思いつかないなあ…。

やっぱり不思議は残るんですよね。
でももう、調べるのが面倒くさくなったので…、
このへんで…。
すいません…。