「えびせん食ーべよっと」
2009年9月20日 ドラマCD コメント (3)
今回、なんか妙に感化されたセリフはこれ。
『死ぬほど好き』にて、静岡へのなりゆき旅行中に江藤が食べていたえびせん。突然の電車の揺れによりこぼれて、一部が裕のかばんの中へ。それを取ろうとした江藤は、”あるもの”を見つけてしまう…、という、 たいへん重要なアイテム ですよ。私もいま食べながら書いてる。
ルボー・サウンドコレクション ドラマCD
『愛かもしれない ― 山田ユギバンブーセレクションCDII ―』
CD ジェネオン・ユニバーサル 発売:2009/09/18 4,935円
4作品のオムニバス、CD2枚組です。
収録作品とキャストは以下の通り。
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『冷えたビールがないなんて 』
高尾 : 寺島拓篤 & 西荻 : 千葉進歩
『ありえない二人』
北原 : 鈴村健一 & 鈴木 : 平川大輔 & 水野 : 真殿光昭
『死ぬほど好き』
柳 : 神谷浩史 & 江藤 : 鈴木達央 & 裕 : 宮田幸季
『明烏・夢泡雪』
吉村 : 三木眞一郎 & 佐倉 : 高橋広樹
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で、各作品の後ろに、ちょっとした後日談的な『ピーチパイの夜』がくっついている、というトラック構成です。メインカップルのふたりが兼太郎ママの店"ピーチパイ"に訪れるというシチュエーションが主ですが、店を離れてふたりを隠れて見ていたりすることもある…。『死ぬほど好き』のふたりは未成年でもあることだしね…。で、片桐はいりのように突然現れて店のマッチを渡し、「大人になったらいらっしゃ~い」と言って去って行く。「なに、今の…」「さあ…」と言う神谷と達央がめっちゃナチュラル。
どんな話だったっけ?&どの単行本に入ってたっけ?に関してはマリン・エンタテインメントさんの特集ページを見てね。
http://www.marine-e.co.jp/sakuhin/yamada_yugi/ai_kamo_shirenai/index.html
では、感想を…。
オヤジ万歳
『冷えたビールがないなんて 』の千葉さんと、『明烏・夢泡雪』のみきしんのことです。
千葉さんがやった西荻はまだオヤジ予備軍、くらいかなとは思うんだけど、なんとも山田ユギキャラらしい「仕事も遊びも程々、私生活はだらしなく、恋愛には少し臆病」という感じがよく出てた。これを音にしたらまさしくこんな感じ!と私が思うものにドンピシャだった。私、千葉さんが好きだと思ったのは初めてだな。いままで、可愛い役とか可憐な役とかダークな役とか凶暴な役とかを聴いたことはあったけど、そんなピンと来なかった。
みきしんは ザ・昼行灯 を体現していたと言っても過言ではあるまい。茫~洋~としててのら~りくら~りとしてて、振り回される広樹が大変そう。あ、広樹をイイと思ったのも初めてだったな。基本的には真面目な性格、要領が良くて普通にモテるタイプだけど、思い通りにならない恋愛に踊らされてる感じによく合ってた。
番外で、そのみきしんの上司で、いっつも「君、わかっとるのかね!?」と怒鳴り散らしている課長、『誰にも愛されない』の大田原に似て聞こえたので、まさか飛田さん?と思ったら違った。上田燿司さんだった。こんなところに出てるとは。(ほかには例えば『リストランテ・パラディーゾ』にも出てる)。
泣きながら喋るのが上手
『冷えたビールがないなんて』の拓篤と、『死ぬほど好き』の達央。
さらに拓篤はそれに加えて笑う、という高等技術も披露してくれた。あれですよ「おーい、笑うか泣くか喋るかどれかにしろー」ってやつ。
拓篤かわいかった。突然マフラーを巻かれてうろたえる演技に、恋心が滲んでる感じがしたよ。ストーリー知ってるからかも知れんが。
達央かわいかった。頭の中身だだ漏れてるバカっぽさがよく出てた。あとちょっとひとり上手なところ?
ウイスキーがお好きでしょ
『冷えたビール~』の千葉さんと、『ありえない二人』の脇キャラ真殿さん。
『ありえない~』の本編中で水野が"ピーチパイ"を訪れ、「マッカラン」を注文するシーンがある。CDのほうでは、ママの「いらっしゃ~い!!新顔さんね?何にする?」の勢いに気おされて、「マッ…、マッカラン」って言ってるんだけど、それが上手いな、って思った。
『冷えたビール~』は後日談で"ピーチパイ"をを訪れ、「え~~、ラフロイグ」「15年でいいかしら。ロック?」「**」(なんか「ええ」と「へい」みたいな音が混ざった、文字に出来ない返事)という会話が交わされる。このときの千葉さんのおっさんくさい喋り方、かなり好きなんだよね~。
それにしても、ユギさんなのか、脚本の人なのか、だれかほかのスタッフさんなのか、ウイスキーがお好きでしょう。
まったくの余談ですが、『Bartender(バーテンダー)』(集英社ジャンプ・コミックス デラックス)っていう漫画が、カクテルの薀蓄は勿論ですが、ウイスキーについても濃ゆーく描いてありますよ。銘柄の違いは勿論、たかが水割り、たかがロックではないのだよ、ってな話もあったし、利き酒して当てたらそのボトルをあげよう、みたいなエピソードもあったような。
とにかくママ最高
ユギさんのコメント中でも、第2弾が出るのは「これもひとえに、ピーチパイのママ役の伊藤さんのおかげだと思っています(笑)」と最高の賛辞が寄せられています。
だったら第3弾も絶対出ますよ。
もう、ノリとかテンポ感とか、もう最高なんだもん。脚本もよく考えられているからだと思うんですけど。つねにテンション高めで暴走しがちな。
「あたしはこの店のママ。いくつもの恋が生まれ、消えていくのを見て来たわ~」の、ほぼ毎回のフレーズの節回しもますます磨きがかかって。
出番そこそこなのにインパクトは最大。…ていうか、イトケンがいちばん拘束時間長かったでしょうね…。(全部のキャラと絡まないといけないから)。
なのになぜイトケンのフリートークがないの?
私は『明烏~』が一番気に入ったな。みきしんと広樹の温度差が聴いていてとても面白い。僅差で次点が『冷えたビール~』。千葉さんの「あいつもしかして…、でもまさかね!」っていう感じのモノローグが楽しかった。ちょっと下がって『死ぬほど~』かな。達央の、ホント真直ぐで青春真っ只中なティーンエイジャーぶりがよく合ってた。『ありえない~』は悪くはないんだけど、すごく普通の出来だった。というか、ほかの話に比べてキャラクター自体がわりと普通だもんね。平川くん良かったですよ。無骨な中にあたたかい優しさがあって。スズは…、スズは…、うん、とても普通だった。(ごめん…。だってキャラが本当に、いちばん平均的な人なんだもん)
あ、そうだそうだ、一個だけ、どうしても気になったことが。『ありえない~』で、こう、恋心に気付く場面、っていうの?相手の過去のセリフがつぎつぎ思い出されるような、そういうシーンのときに入っていた効果音が、ミステリとかサスペンスとかで犯人に思い当たった時に鳴るような音だったんですよ。それこそ、ありえなくね?
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と、言う訳で、今月の一枚として、大・大満足な作品でした。
どうもです。
『死ぬほど好き』にて、静岡へのなりゆき旅行中に江藤が食べていたえびせん。突然の電車の揺れによりこぼれて、一部が裕のかばんの中へ。それを取ろうとした江藤は、”あるもの”を見つけてしまう…、という、 たいへん重要なアイテム ですよ。私もいま食べながら書いてる。
ルボー・サウンドコレクション ドラマCD
『愛かもしれない ― 山田ユギバンブーセレクションCDII ―』
CD ジェネオン・ユニバーサル 発売:2009/09/18 4,935円
4作品のオムニバス、CD2枚組です。
収録作品とキャストは以下の通り。
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『冷えたビールがないなんて 』
高尾 : 寺島拓篤 & 西荻 : 千葉進歩
『ありえない二人』
北原 : 鈴村健一 & 鈴木 : 平川大輔 & 水野 : 真殿光昭
『死ぬほど好き』
柳 : 神谷浩史 & 江藤 : 鈴木達央 & 裕 : 宮田幸季
『明烏・夢泡雪』
吉村 : 三木眞一郎 & 佐倉 : 高橋広樹
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で、各作品の後ろに、ちょっとした後日談的な『ピーチパイの夜』がくっついている、というトラック構成です。メインカップルのふたりが兼太郎ママの店"ピーチパイ"に訪れるというシチュエーションが主ですが、店を離れてふたりを隠れて見ていたりすることもある…。『死ぬほど好き』のふたりは未成年でもあることだしね…。で、片桐はいりのように突然現れて店のマッチを渡し、「大人になったらいらっしゃ~い」と言って去って行く。「なに、今の…」「さあ…」と言う神谷と達央がめっちゃナチュラル。
どんな話だったっけ?&どの単行本に入ってたっけ?に関してはマリン・エンタテインメントさんの特集ページを見てね。
http://www.marine-e.co.jp/sakuhin/yamada_yugi/ai_kamo_shirenai/index.html
では、感想を…。
オヤジ万歳
『冷えたビールがないなんて 』の千葉さんと、『明烏・夢泡雪』のみきしんのことです。
千葉さんがやった西荻はまだオヤジ予備軍、くらいかなとは思うんだけど、なんとも山田ユギキャラらしい「仕事も遊びも程々、私生活はだらしなく、恋愛には少し臆病」という感じがよく出てた。これを音にしたらまさしくこんな感じ!と私が思うものにドンピシャだった。私、千葉さんが好きだと思ったのは初めてだな。いままで、可愛い役とか可憐な役とかダークな役とか凶暴な役とかを聴いたことはあったけど、そんなピンと来なかった。
みきしんは ザ・昼行灯 を体現していたと言っても過言ではあるまい。茫~洋~としててのら~りくら~りとしてて、振り回される広樹が大変そう。あ、広樹をイイと思ったのも初めてだったな。基本的には真面目な性格、要領が良くて普通にモテるタイプだけど、思い通りにならない恋愛に踊らされてる感じによく合ってた。
番外で、そのみきしんの上司で、いっつも「君、わかっとるのかね!?」と怒鳴り散らしている課長、『誰にも愛されない』の大田原に似て聞こえたので、まさか飛田さん?と思ったら違った。上田燿司さんだった。こんなところに出てるとは。(ほかには例えば『リストランテ・パラディーゾ』にも出てる)。
泣きながら喋るのが上手
『冷えたビールがないなんて』の拓篤と、『死ぬほど好き』の達央。
さらに拓篤はそれに加えて笑う、という高等技術も披露してくれた。あれですよ「おーい、笑うか泣くか喋るかどれかにしろー」ってやつ。
拓篤かわいかった。突然マフラーを巻かれてうろたえる演技に、恋心が滲んでる感じがしたよ。ストーリー知ってるからかも知れんが。
達央かわいかった。頭の中身だだ漏れてるバカっぽさがよく出てた。あとちょっとひとり上手なところ?
ウイスキーがお好きでしょ
『冷えたビール~』の千葉さんと、『ありえない二人』の脇キャラ真殿さん。
『ありえない~』の本編中で水野が"ピーチパイ"を訪れ、「マッカラン」を注文するシーンがある。CDのほうでは、ママの「いらっしゃ~い!!新顔さんね?何にする?」の勢いに気おされて、「マッ…、マッカラン」って言ってるんだけど、それが上手いな、って思った。
『冷えたビール~』は後日談で"ピーチパイ"をを訪れ、「え~~、ラフロイグ」「15年でいいかしら。ロック?」「**」(なんか「ええ」と「へい」みたいな音が混ざった、文字に出来ない返事)という会話が交わされる。このときの千葉さんのおっさんくさい喋り方、かなり好きなんだよね~。
それにしても、ユギさんなのか、脚本の人なのか、だれかほかのスタッフさんなのか、ウイスキーがお好きでしょう。
まったくの余談ですが、『Bartender(バーテンダー)』(集英社ジャンプ・コミックス デラックス)っていう漫画が、カクテルの薀蓄は勿論ですが、ウイスキーについても濃ゆーく描いてありますよ。銘柄の違いは勿論、たかが水割り、たかがロックではないのだよ、ってな話もあったし、利き酒して当てたらそのボトルをあげよう、みたいなエピソードもあったような。
とにかくママ最高
ユギさんのコメント中でも、第2弾が出るのは「これもひとえに、ピーチパイのママ役の伊藤さんのおかげだと思っています(笑)」と最高の賛辞が寄せられています。
だったら第3弾も絶対出ますよ。
もう、ノリとかテンポ感とか、もう最高なんだもん。脚本もよく考えられているからだと思うんですけど。つねにテンション高めで暴走しがちな。
「あたしはこの店のママ。いくつもの恋が生まれ、消えていくのを見て来たわ~」の、ほぼ毎回のフレーズの節回しもますます磨きがかかって。
出番そこそこなのにインパクトは最大。…ていうか、イトケンがいちばん拘束時間長かったでしょうね…。(全部のキャラと絡まないといけないから)。
なのになぜイトケンのフリートークがないの?
私は『明烏~』が一番気に入ったな。みきしんと広樹の温度差が聴いていてとても面白い。僅差で次点が『冷えたビール~』。千葉さんの「あいつもしかして…、でもまさかね!」っていう感じのモノローグが楽しかった。ちょっと下がって『死ぬほど~』かな。達央の、ホント真直ぐで青春真っ只中なティーンエイジャーぶりがよく合ってた。『ありえない~』は悪くはないんだけど、すごく普通の出来だった。というか、ほかの話に比べてキャラクター自体がわりと普通だもんね。平川くん良かったですよ。無骨な中にあたたかい優しさがあって。スズは…、スズは…、うん、とても普通だった。(ごめん…。だってキャラが本当に、いちばん平均的な人なんだもん)
あ、そうだそうだ、一個だけ、どうしても気になったことが。『ありえない~』で、こう、恋心に気付く場面、っていうの?相手の過去のセリフがつぎつぎ思い出されるような、そういうシーンのときに入っていた効果音が、ミステリとかサスペンスとかで犯人に思い当たった時に鳴るような音だったんですよ。それこそ、ありえなくね?
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と、言う訳で、今月の一枚として、大・大満足な作品でした。
どうもです。
コメント
オムニバスだと二枚あっても聴きやすそうですね。
スズと平川くんが普通っていうのが、「ああー(納得)」という感じです。
キャラもそうだし、この組み合わせもなんというか、普通ですよね、他と比べて。
とにもかくにも、良作ゲットおめでとうございました~!
原作の雰囲気がしっかり出てそうですね~。
ウィスキーが好きなのは、ユギさんだと思います。お酒好きみたいですし、『最後のドアを~』の本田もシングルモルトにはまっていると言ってました。
奈央さん
そうそう。ほかのが面白過ぎるんですよね(笑)
一番コメディ色が薄かったと言うか。これだけ単品で聴いたら、きっとしみじみいいなと思うと思うんですが。
りょうさん
マッカランのほうは原作確認出来たんですけど、ラフロイグのほうはCDで付け足されたみたいだったのでどうかなって思って。
「15年で~」ってところにも、なんか通っぽさを感じました。