『神の雫』

2009年10月19日 読書
あと、ここ数日ほどで、どハマリして読んじゃっていた漫画がこれです。なんの気なしにちょっと読み始めたら俄然面白くて、20巻まで一気読みしてしまいました。途中で止められなかった。酒や料理のうんちくが出てくる話っていうのももともと好きですが、この『神の雫』は今まで読んだどれよりも鮮烈な印象で、ストーリーに引き込まれるものがありました。

この主人公がね、世界的ワイン評論家の息子でありながら、父親への反発もあって、ワインの知識ゼロっていうところから話がスタートするので、ワインを良く知らない読者でも親しみやすいのかも知れませんね。ただし、その父親によって子供の頃から、優れた味覚や嗅覚や表現力を身に付けさせるような英才教育を受けた(ただしワインそのものは一滴も与えられなかった)こともあって、天才的なテイスティング能力の持ち主でもある。
ほんのひと口ワインを飲むだけで、一瞬にして森の中だの仮面舞踏会だののイマジネーションの世界にトリップしてしまう、っていう、その表現には最初大げさなものを感じたけど(笑)、でも、ちょっとわかる気がする。こういう味って言われるよりも、こういう森の中だったり仮面舞踏会みたいな世界観を感じるワインなんだ、っていうことがワインを飲まない読者にもなんかわかるっていうか。
それと、一本1000円台からの安いワインも多数登場します。ちょっと飲んでみたい気になれます。
謎解きをしていくストーリーも面白いです。…なるほど、この原作者さんは別名義で『金田一少年の事件簿』の原作も手がけている人でしたか。

主人公のライバルにあたる、若手ワイン評論家が、いいワインを飲むと 「お おぉ…おお…」とかいちいち言うヤツなんですけど、勝手な私的キャスティングでは子安武人さんですね。ごく自然に浮かんできました。主人公は羽多野渉が合うと思う。
それで脳内再生しながら読むとまたスゲー面白いです。

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