ではさっそく。

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■ コルピ(フィンランド)
あ、ガーシュウィン。『アイ・ガット・リズム』この曲好きー♪
SPとまた違ったちょっとモダンな雰囲気。
でももうひとつパッとしない。

■ ザワツキー(アメリカ)
SPでは放送されなかった子だね。初めて見る気がする。
うわー、腕、長っ!
それを生かした最初のポーズにはぐっと惹きつけられるものがあるね。
曲は『ラプソディ・イン・ブルー』でガーシュウィンが続いた。
うわ、後半がボロボロだね。スタミナ切れか。…ちょっとかわいそうになってきた。

■ ワグナー(アメリカ)
お、ブラック・スワン。
最初のコンビネーションジャンプがちょうキレイだった。3連続のやつ。第2ジャンプが両手挙げでこれほんと優雅に見えてきれい。
コレオスパイラルの時の腕の動かし方がユニーク。カキッカキッカキッ、と小刻みに動きを止めながら手を動かしていくんだけど、これって、カシャカシャとスライドが切り替わっていくのを見ているような視覚効果を感じて面白い。それがまた、映画『ブラック・スワン』ぽい。表現面で加点がもらえそう。
でも編曲が私的好みで言うと、イマイチ。
全体的に変化に乏しかった気がする。
あの、ラストの白鳥の主題が長調に転調して現れるところが使われるだろうと予想して聴いていたら出なかったので肩すかし。出たら「キター!!」と思ったに違いないんだけど。あそこ、すっごく劇的だよ。盛り上がるのにー。

■ ゲデバニシビリ(グルジア)
オペラ座の怪人。
鉄板だよね。ってまた言うけど、『オペラ座~』の音楽はどこを切り取ってもドラマティックで、盛り上がるよね。
本人もノリッノリで見ていて楽しかったが、終盤、ノリすぎて転倒してしまった。
ああ~残念、なんてことだー。
演技終了後の彼女もそういうジェスチャーをしていたんだけど、それが可愛かった。

余談。
実況の刈屋アナが、「パリ・オペラ座を舞台にした、クリスティーヌと怪人の切ない愛の物語」と言っていた。おっと、ラウルは無視?…、ま、でも私は映画版の印象が強いからそう思うのかも知れないが、それにしても刈屋さんてロマンティストだなあと改めて思った。刈屋さんは衣装についても、色がきれいだとか、ひらひらがきれいだとか、そういうコメントが多いんだよね。

■ 浅田真央
きれいだった~。
夢のようなステップ、美しいスパイラル…。
ラストのスパイラルのところで「あ~~、まって、まって、まだ終わらないで~」と思ったほど。
彼女にぴったりすぎるプログラム。シェヘラザードはちょっと…と思った私だったが、こちらは手放しで褒めたい。
放送席の二人は3ルッツと3サルコウを入れたことを高く評価するコメントをしていたが、なるほどと思う。
3アクセルができるということはそれは勿論素晴らしいことだが、そのために出来なくなってしまっていることがあるんじゃないかというか、3アクセルが出来てしまったことがマイナスに作用しちゃってる側面がある気がするというか、私にはそういう風に見える。3アクセルが成功しても、ほかの面で十分な水準に達しなければ点は出ない。「二兎を追うもの一兎をも得ず」って、私はそれはどっちかを捨てるってことじゃなくて、二兎両得のために先に獲るべき兎はどちらかを明確に選ぶって面もあると思う。そしてその結果で、この夢のようなプログラムが完成したんだな、と感じてこの諺、やっぱ奥が深いなあと思い直したわけで。

余談。花束スケーターたちも紫系の衣装で、演技終了後に一斉にリンクに出てきたとき、一瞬、「真央ちゃんが増殖した!」かと思った。(する訳ないっつの)。

■ レオノワ(ロシア)
あのSPのラスト、凄かったよねえ、ジャッジを指さしたあと、グイッと首を掻き切る仕草をして投げキッスで締めくくる。「やるな」と思った。
フリーの曲は弦楽のためのアダージョ。この曲は、あれだよ、『プラトゥーン』で使われたね。うわ、重~。この曲を背負える?難しいよ。
作曲したバーバーは、そういう意図はしていないそうだが、レクイエム的に使われることが多い曲。
プラス、『レクイエム・フォー・ア・タワー』。2シーズンくらい前、アイスダンスとペアでやたらこの曲流行ってんなと思ったことがあったけど…。こっちはタイトルに「レクイエム」ってはっきり入ってるし。
雰囲気づくりのうまい選手だけど、…、ま、この曲の場合は、私のほうが重く聴き過ぎてるのかもね。

彼女は速い曲のほうが好きそう。ジャンプのタイミングをとるのにリズムが細かく刻まれていると乗りやすいんじゃないかな。なんか、今回は、ゆっくりした拍のあいまいな曲のために踏み切りに迷いがあるように見えた。

■ 鈴木明子
最初のポーズが格好よかった。表情も自信に満ち溢れた感じで、待ってました、レディ・アキコ!って感じ。
途中まではいい感じだったのに、後半になって、あれっ、どうしたの?というジャンプミス。
ラストのステップシークエンスはスピードが落ちてなくて、凄く良かった。
そして、優勝!おめでとー!!

インタビューで、優勝について「ちょっと申し訳ないなあという気持ちになってしまいました」と言ったあっこちゃんに鳥海アナが答えて言った「そんなことありませんよ」の口調が好きだ。なんかあったかかった。

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まあ、そんな訳で。

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