「いい糸は高い」の話。

編み物の話をあまりブログに書いていませんが、私も相当、編む人です。じつは。

少し前には「いい素材」にこだわっていた時期がありました。シルク、カシミア、アンゴラ、アルパカなどのことです。

よくヤフオクで探しました。糸の問屋さんやニット工場の余り糸を狙って。…、余りと言っても、工場レベルでロットを成すまでに満たない端数ってなだけなので、個人から見たらそれなりの量です。でも工場ではもう使わない、というものなので格安で放出されてきます。

一度、イタリア製のシルク・ウールを落札したことがありましたが、も、すんばらしい手触りでした。さらさら、すべすべ、ふわふわ、みたいな。混紡率は…書いてなかったような…どうだったっけ、シルク30%ウール70%だったような気もするけど…結構前のことなので定かじゃないです。

ただ、このテのオークションは、割安だけどハンパない量なの。出品がkg単位だったりすることもあるんですよね…。皆さんが着るセーター、1kgもあります?(そして割安であっても多量に買えば結局高くつく)。
わー、あれも編めるこれも編める~…と考えられれば良いですけどね。ま、持て余しますね。
それと、工場使用が前提の糸なのですごく細い。ことが多い。そのまま1本取りでは使えなくて数本引き揃えないといけなかったりと、ちょっと手間なんですな。

それでだんだん利用しなくなりました。

現在はというと、行きつけの某デパート内にある手芸屋さんにちょこちょこ通っています。会員カードがあってスタンプがお得なんです。セール時にはハガキもくれるし、そのハガキを持っていくと買い物しなくてもスタンプ5個サービスなんですよ?(←踊らされています)。
それにやっぱりネットじゃ、色味が違って見えることもあるし、手触りがわからないしねえ。それに、触ってみると、安い糸でも、…おや、そんなに悪くないじゃないか。となる訳。

さてそこで。
同じウール100%でも、ワゴンセールで1袋10玉入り980円の品と、1玉298円のばら売りの毛糸があったりする訳なんですよね。
そして、触ってみて「うわ、凄く手触りいい!」と思ってもよく見るとアクリルとウールの混紡だったりすることもある訳。アクリルがちょっと入ってるくらいのほうが、安いうえにチクチクもしなくていいかもね、なんて思うくらいですよ。(でもワゴンセールの怪しいウールよりは高い)。(そしてワゴンセールの怪しいウールは上品な色が少ない)。

そしてヘンにやっすいウール100%も編んでみたこともあるけど、途中で草みたいな木の皮みたいなゴミが毛糸に絡まっていたり、千切れやすかったり、石油みたいなにおいが強く残っていたり、…なんてこともある。
この油は、紡績の過程で必要不可欠なものらしいです。なので、それなりに匂って当たり前なんだけど、いい糸の場合はそんなににおいが気になることはないんだよね。
ウール100%、だから良いとは限らないのですよ。

そんな訳で、
「いい糸は高い」。

しみじみとそう思うのです。
かくして、糸を巡る旅(?)もまだまだ続くのであった…。

コメント

秋林 瑞佳
2012年3月6日19:01

高いです…。

ハマナカさんの「ソノモノ ループ」が好きで、よくこれで帽子編んでもらってましたが、ループですらお高いと思ってたのに…。

”D”
2012年3月6日21:53

高いけど、いい糸だとやっぱり風合いというか仕上がりというかが断然いいよね。