みぞれです

2012年3月12日
こちらは、雪っていうより、ほぼ霙です。

びっちょびちょ。

車に積もった雪が、厚さは薄くても、重いのなんの。


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この天気で、
こないだ「グレーテルのかまど」で聞いた、宮沢賢治の『永訣の朝』(*)が思い出されて、なんかすっげ悲しくなった。

* 賢治の妹、トシが亡くなるときに詠まれた詩。その時の天候がみぞれ。
高熱で苦しむ妹に「あめゆじゅとてちてけんじゃ(雨雪をとってきてくれませんか、という意味のことを岩手の方言で言っている)」と請われ、賢治は冷たいみぞれの中へ飛び出して行く。そしてどんな風景を見たか、どんなことを思ったかを綴った詩。
「グレーテルのかまど」で聞いた朗読は、槇大輔さんによるもので、これがまた情感たっぷりでものすごく良かった。紀行番組かなんかののほほんとしたナレーションの印象が強い人だったんで、こんな重くて暗くて悲しい詩にハマる声も持ってるんだなって驚いた。マジ泣いた。


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